南台南駅

南台南駅（なんたいなんえき）

南台南駅は、台湾の台南市東区にかつて存在した台湾鉄路管理局縦貫線の駅です。現在は廃止されていますが、その駅舎は歴史的建造物として保存されています。この駅は、過去に貨物輸送の役割も担っており、その歴史的背景から多くの関心を集めています。また、地図上では「台南南站」と誤って記載されることもありますが、正確には「南台南駅」が正しい名称です。

歴史

南台南駅の歴史は、1932年に台湾総督府糖業試験所がこの地に移転したことに始まります。その翌年の1933年10月20日には、駅の前身となる「試験所前駅（しけんじょまええき）」が開業しました。当初はガソリン動車のみが停車する通勤駅として利用されていました。その後、1943年10月17日に、現在の南台南駅が試験所前駅の北方0.4kmの地点に開業しました。

第二次世界大戦中には、駅舎が爆撃によって破壊されましたが、戦後、中華民国空軍が再建を求め、1951年3月1日に貨物を取り扱う三等駅として再開業を果たしました。その後、1986年9月24日に台南駅の管理下にある簡易駅となり、同年11月15日には次簡易駅となりましたが、1991年8月9日に廃止されました。その後、高雄保線区の管理下に移管されました。

駅の歴史はここで途絶えたわけではなく、1996年3月9日には台南市東区の支援により、駅舎の修繕と美化が進められました。さらに、2017年3月15日には、台南市鉄道地下化事業の一環として、当駅付近の工事が開始され、2024年末には地下化工事の竣工に伴い、旅客駅としての再開業が予定されています。この再開業は、南台南駅の歴史に新たな1ページを加えることでしょう。

駅構造

南台南駅は、かつてはプラットホームのない貨物駅として機能していました。しかし、再開業後は旅客駅として新たな役割を担うことになります。

保存状況

駅舎は現在、良好な状態で保存されており、歴史的な建造物としての価値を保っています。これは、地域住民や関係者の努力によるものであり、将来にわたってその価値が継承されることが期待されます。

廃止前の利用状況

（データ無し）

駅周辺

南台南駅の周辺には、かつて多くの糖業試験場農地が広がっていました。現在では、台南市政府による「南台南駅副都心」という再開発計画が存在しており、このエリアは将来的に新たな都市開発の中心となる可能性を秘めています。

近隣には以下の施設があります。

亞伯ホテル
台南国宝ビル
台南空港
台南市立台南文化中心
糖業試験所及び耕地
台糖本社

隣の駅

台湾鉄路管理局

縦貫線南段

台南駅 - （林森駅）- 南台南駅 - 保安駅


南台南駅は、過去の歴史を背負いながらも、将来の都市開発における重要な役割を担う駅として、その再開が待ち望まれています。

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