台南駅
台南駅 (Tainan Station)
台南駅は、台湾鉄路管理局（TRA）縦貫線に位置する、台南市の中心駅です。台湾最西端の駅として知られ、縦貫線の全列車が停車する重要な拠点です。かつては台湾糖業鉄道の関廟線も接続していました。この駅は台南の玄関口として、市内交通の中心的な役割を果たしています。
歴史
台南駅の歴史は古く、1900年（明治33年）に初代駅舎が竣工しました。同年11月には、台湾総督府鉄道の打狗駅（現在の旧高雄港駅）から当駅間が開業し、鉄道網の一部として機能し始めました。
現在の駅舎は2代目で、1936年（昭和11年）に完成しました。設計は宇敷赳夫、施工は池田組が担当しました。この駅舎は、1998年に国定古蹟に指定され、歴史的建造物としての価値も認められています。2011年には沙崙線が開業し、高速鉄道との接続が強化されました。
現在、台南駅では大規模な地下化工事が行われており、2019年11月に着工されました。この地下化計画は、駅周辺の交通渋滞を緩和し、より効率的な都市交通網を構築することを目的としています。2024年6月には地下駅が竣工する予定です。
2代目駅舎
現在の駅舎は、かつて2階に鉄道ホテル（戦後は台南鉄路飯店）とレストランが営業していました。しかし、ホテルは1965年に、レストランは1986年に休止され、現在は閉鎖されています。2022年には修復中に建材のオリジナル比率が大幅に低下したため、工事が一時中断されました。
駅構造
台南駅は、地平島式と単式ホームが複合した、2面3線の地上駅です。駅舎は南北方向に延びており、東西方向に駅を横切るには、地下通路を利用する必要があります。駅構内にはセブンイレブンや持ち帰り寿司店、観光案内所などの施設があります。
2009年に策定された台南市区鉄路地下化計画に基づき、台南駅を含む8.23kmの区間が地下化されます。この計画では、台南駅は2面4線の地下駅となる予定です。地上路線を地下化することで、市内の東西交通を円滑にし、新駅の設置を通じて都市交通の利便性を向上させることが目的です。また、現在の駅舎は一部保存され、2階の鉄道ホテルは復元される予定です。
利用状況
かつて、台南駅は台湾鉄路管理局の駅の中で、台北駅と高雄駅に次ぐ収入を誇っていましたが、台湾高速鉄道の開通により、利用状況は変動しています。しかし、依然として多くの人々が利用する重要な駅であることに変わりはありません。
駅周辺
台南駅は、前站（西口）と後站（東口）に分かれており、それぞれ異なる特徴を持っています。
前站（西口）
前站は台南市の中心部に位置し、多くの史跡や商業施設が集まっています。新光三越百貨店やホテル台南などの大規模な商業施設に加え、国立台湾文学館、台南市美術館、湯徳章紀念公園などの文化施設も点在しています。
後站（東口）
後站は、大学や病院などの公共施設が多く、落ち着いた雰囲気です。シャングリ・ラ ファーイースタン 台南やメガシティ台南大遠百成功店などの商業施設に加え、国立成功大学や国立成功大学医学部附属病院などの教育機関があります。
周辺施設
- - Focus時尚流行館（Focus SQUARE）
- - 新光三越百貨店台南中山店
- - ホテル台南（台南大飯店）
- - 衛生福利部台南医院
- - 台湾高等法院台南分院
- - 中華日報本社
- - 台南公園
- - 国立台南第二高級中学
- - 民生緑園文化園区
- - 湯徳章紀念公園
- - 旧嘉南大圳組合事務所
- - 国立台湾文学館（旧台南州庁）
- - 台南市美術館1館（旧台南警察署）
- - 旧台南合同庁舎
- - 台湾土地銀行台南支店（旧日本勧業銀行台南支店）
- - 旧台南測候所
- - シャングリ･ラ ファーイースタン 台南
- - メガシティ台南大遠百成功店
- - 国立成功大学
- - 国立成功大学医学部附属病院
- - 国立台南第一高級中学
- - 旧台南県知事官邸
隣の駅
台湾鉄路管理局
- - 縦貫線南段
関連事項
- 最東端 - 石城駅
- 最西端 - 台南駅
- 最南端 - 枋山駅
- 最北端 - 崁頂駅
- 路面電車の停留所を除くと淡水駅
- 台湾鉄路管理局の駅では海科館駅
外部リンク
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