南多夫施駅

南多夫施駅（みなみたぶせえき）

南多夫施駅は、かつて鹿児島県日置郡金峰町大字尾下（現在の南さつま市金峰町尾下）に位置していた、鹿児島交通枕崎線（旧南薩鉄道）の廃駅です。この駅は、南薩鉄道が伊作駅から加世田駅までの区間を開業した1914年（大正3年）5月10日に、その歴史をスタートさせました。

歴史

南多夫施駅は、開業当初から地域の交通を支える重要な役割を担っていました。1964年（昭和39年）9月1日には、会社合併により鹿児島交通枕崎線の駅となり、運営会社が変わりました。しかし、時代の流れとともに1969年（昭和44年）8月1日には無人駅となり、その役割は徐々に縮小していきます。そして、1984年（昭和59年）3月17日、枕崎線の全線廃止に伴い、南多夫施駅もその長い歴史に幕を閉じました。

駅構造

南多夫施駅は、開業時から相対式ホーム2面2線を有する駅でした。この構造は、列車同士の行き違いが可能であることを意味し、円滑な列車運行に貢献していました。駅は、当時の鉄道輸送において、その機能を十分に果たしていたと言えるでしょう。

廃止後の現状

南多夫施駅が廃止されてから長い年月が経ちましたが、その痕跡は今もなお残されています。かつて線路が敷かれていた場所は、現在では農道として利用されています。駅の跡地には、当時のホームの一部が残っており、かつての面影をわずかに伝えています。また、一部の駅跡は住宅地へと姿を変えており、鉄道時代から使われていた農業倉庫が今も残されています。これらの遺構は、南多夫施駅が地域の人々にとって重要な場所であったことを物語っています。

隣の駅

鹿児島交通（南薩鉄道）

枕崎線

北多夫施駅 - 南多夫施駅 - 阿多駅

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]

南多夫施駅は、その短い生涯を終えましたが、地域の歴史の一部として、今もなお人々の記憶の中に生き続けています。この駅があったことを知ることで、私たちは過去の鉄道の歴史、そして地域社会の変遷を垣間見ることができるでしょう。

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