南大津通

南大津通（みなみおおつどおり）

南大津通は、愛知県名古屋市中区に位置する地域を指す名称です。かつては町名として存在しましたが、現在は大津通の一部区間の通称として用いられることが多くなっています。

地理

南大津通は、大津通の広小路通（栄交差点）以南の沿線に位置していました。具体的には、現在の栄交差点から矢場町交差点にかけての大津通沿いの地域を指します。町名としての南大津通は1969年に廃止されましたが、現在でもこの区間を「南大津通」と呼ぶことがあります。

歴史

南大津町の成立と変遷

南大津通の歴史は、まず南大津町として始まりました。

1871年（明治4年）9月29日：南大津町が成立。
1889年（明治22年）10月1日：名古屋市の成立に伴い、名古屋市南大津町となります。
1908年（明治41年）4月1日：中区の成立に伴い、中区南大津町となります。
1938年（昭和13年）3月15日：全域が南大津通に編入され、南大津町としての歴史は幕を閉じます。

南大津通の成立と変遷

南大津通は、南大津町の一部と周辺の町の一部を統合して成立しました。

1938年（昭和13年）3月15日：裏門前町1丁目、上前津町、小林町、三輪町、矢場町（1ノ切・4ノ切・5ノ切）、南大津町の各一部により、南大津通1〜7丁目が成立。
1944年（昭和19年）2月11日：栄区の成立に伴い、1〜4丁目が栄区所属となります。
1944年（昭和19年）5月15日：中区南大津通の一部が上前津町に編入されます。
1945年（昭和20年）11月3日：栄区の廃止に伴い、栄区の南大津通1〜4丁目が中区に統合されます。
1966年（昭和41年）3月30日：住居表示の変更により、1〜3丁目および4丁目の一部が栄三丁目に編入されます。
1969年（昭和44年）10月21日：住居表示の変更により、4〜7丁目が大須三丁目および大須四丁目に編入され、南大津通としての町名が消滅します。

コスプレイベント

南大津通は、コスプレイベントの開催地としても知られています。

SAKAEコスプレフェスティバル

2013年から2016年まで、毎年5月下旬から6月上旬の日曜日に開催されていた路上コスプレイベントです。総務省東海総合通信局と東海テレビが主催していました。しかし、2016年の開催時に雨天時の対応が不十分であったとして批判が相次ぎ、主催を降板しました。

ホココス 〜南大津通歩行者天国COSPLAY〜

SAKAEコスプレフェスティバルの後継イベントとして、2017年からテレビ愛知と世界コスプレサミット実行委員会が主催しています。年2回、5月と11月に南大津通、大須商店街、サンシャインサカエ、矢場公園などを会場に、パレードやギャザリングなどのコスプレイベントが開催されています。

2018年5月20日には、ホココス2018春に約4500人のコスプレイヤーが集結しました。2020年以降は、新型コロナウイルス感染症の影響により栄地区の歩行者天国自体が中止となり、ホココスも長らく休止状態が続いていましたが、2024年5月19日に約4年半ぶりに再開催されることが発表されました。

脚注

以下に参考文献を示します。

福岡清彦『中区の町名』名古屋市中区役所、1976年。
「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。

関連項目

名古屋市の地名

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