南海平野線 (未成線)

南海平野線は、昭和38年の都市交通審議会答申第7号において、昭和50年度までに新設されるべき路線として計画されましたが、最終的に実現には至りませんでした。この未成線について、その概要と計画の詳細を以下に解説します。

概要

南海平野線は、天王寺駅前と平野を結ぶ路線として計画されました。具体的な経路は以下の通りです。

1. 上町線：天王寺駅前 - 阿倍野
2. 平野線：阿倍野（斎場前） - 平野

この路線の主な目的は、南海電気鉄道平野線の天王寺駅前 - 平野間の運転系統を高速鉄道化するとともに、南海電気鉄道平野線と大阪市営地下鉄谷町線との相互直通運転を実現することでした。

計画内容

答申では、南海平野線を昭和50年度までに新設することが求められていました。この計画では、大阪市営地下鉄谷町線（高速電気軌道第2号線）との直通運転が想定されていました。

しかし、昭和46年12月8日の都市交通審議会答申第13号において、谷町線を天王寺から川辺（大阪市平野区長吉川辺付近）を経由して藤井寺方面まで延伸する計画が新たに提案されました。この新たな計画が、南海平野線の計画に取って代わることとなりました。

谷町線の延伸計画は具体化され、昭和55年11月27日に天王寺 - 八尾南間が開業しました。これにより、南海平野線の計画は幻となり、実現することはありませんでした。

この南海平野線の計画は、大阪の都市交通における鉄道網の発展において、重要な役割を果たす可能性がありましたが、時代の変化とともにその姿を変え、別の形で実現することとなりました。

関連項目

* 南海平野線

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