南相馬市立小高中学校

南相馬市立小高中学校

南相馬市立小高中学校（みなみそうましりつ おだかちゅうがっこう）は、福島県南相馬市小高区に位置する公立の中学校です。通称は「小高中」（おだかちゅう）であり、地域に根ざした教育を施しています。

特徴と部活動

学校の特徴の一つとして、活発な部活動があります。特に、吹奏楽部や女子バレーボール部は全国大会に何度も出場した実績があります。また、男子生徒は学生服、女子生徒は黒地に白ラインのセーラー服といった独自の制服も特色となっています。学校は、東日本大震災前には約400人の生徒が在籍し、各学年に約4クラスを持っていました。

震災以降、多くの生徒が避難を余儀なくされ、学校自体も鹿島小学校に避難し、一時的に仮設校舎で運営されました。この間、帰還した生徒や新入生を含めても、生徒数は震災前の3分の1程度に減少してしまいました。学校行事として、毎年10月下旬に開催される「群青祭」は生徒会主導の文化祭であり、震災の影響を受けた生徒たちの思いが込められたイベントとなっています。

歴史的経緯

旧小高中学校の設立

1947年、旧小高町立小高中学校が設立され、福浦村立福浦中学校、金房村立金房中学校も開校しました。1954年の町村合併を機に、これらの学校は小高町立となり、1972年には新しい小高中学校として統合されました。この学校の敷地内には、町村合併30周年にあたる1983年にタイムカプセルが埋められ、地域の思い出を刻む役割を果たしています。

大震災とその後の復興

2011年3月11日に発生した東日本大震災では、学校も大きな影響を受けました。その後、原発事故により地域が警戒区域に指定され、学校は一時的に鹿島中学校で授業を再開しました。仮設校舎での教育は2016年度末まで続きましたが、2017年4月からは元の本校舎での運営に戻ることができました。

施設と校歌

校舎は鉄筋コンクリート製の3階建てで、耐震工事や設備の改修が行われています。南北の校舎があり、北校舎には職員室や教室、図書室が、南校舎には普通教室が設けられています。また、体育館やプール（50m×6コース）も完備されています。校歌は、昔の三中学校の学区に由来する歌詞が3番から成り、生徒たちの誇りです。

生徒会と部活動

生徒会は会長、副会長、書記から構成され、役員の選出は前期と後期の2期制で行われます。さまざまな運動部と文化部が設置されており、男子ソフトテニス部や女子ソフトテニス部、特設陸上部も活動しています。過去には合唱部や吹奏楽部もあり、著名な出身者には陸上選手の今井正人が名を連ねています。

主な行事

学校では、入学式や修学旅行、卒業式などが行われるほか、定期テストも実施されています。また、群青祭や音楽祭、ボランティア活動も通じて、生徒たちは地域社会に貢献する意識を育んでいます。

アクセスと地域の周辺

南相馬市立小高中学校へのアクセスは、JR常磐線の小高駅からの徒歩20分です。周辺には小高小学校や高等学校、体育センターが存在し、地域の教育施設として重要な役割を果たしています。このように、小高中学校は地域の教育の中心として、多くの生徒たちにさまざまな経験と学びを提供し続けています。

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