南部州 (ザンビア)

南部州の概要

南部州（なんぶしゅう、英語：Southern Province）は、ザンビアの南西部に位置している州で、州都はチョマです。この州は、特に農業が盛んで、国内最大の農業地域として知られています。2016年の時点で、南部州の人口は約190万7800人で、ザンビア全体の人口の12.0%を占めています。その面積は約8万5283平方キロメートルで、全国の面積の中で5位に位置しています。南部州の人口密度は22.4人/km2となっています。

地理的位置

南部州は西側でザンビアとジンバブエの国境に接し、ヴィクトリアの滝（現地名：モシ・オア・トゥンヤ）が存在する観光名所でもあります。州の中央部に広がる南部高原は、農業に適した土地が豊富で、食糧生産の重要な拠点となっています。州の周辺には、中央州やルサカ州、西部州などが隣接しており、各州間の交通アクセスも良好です。

人口の推移

南部州の人口は年々増加しており、1964年の約46万6000人から、2016年には190万7800人に達しています。年代ごとの人口データは以下の通りです:

• - 1969年：49万6000人
• - 1980年：67万1923人
• - 1990年：96万5591人
• - 2000年：121万2124人
• - 2010年：158万9926人

このように、南部州の人口は顕著な成長を見せており、特に大都市であるリヴィングストンが中心となっています。リヴィングストンの人口は、2016年に約16万3000人でした。

主要都市と行政区

南部州には、リヴィングストンのほか、マザブカ、チョマ、モンゼ、カロモといった主要な都市があります。行政的には、南部州は以下の13地区から構成されています。

• - カズングラ地区
• - カロモ地区
• - グウェンベ地区
• - シアヴォンガ地区
• - シナゾングウェ地区
• - ジンバ地区
• - チカンカタ地区
• - チョマ地区
• - ナムワラ地区
• - ペンバ地区
• - マザブカ地区
• - モンゼ地区
• - リヴィングストン地区

観光名所

南部州は観光業が重要な産業であり、2005年にはGDPの7%を観光から得ていました。2007年には80万人以上がこの州を訪れており、特にヴィクトリアの滝は多くの観光客を惹きつけています。カフュー国立公園も人気のスポットで、自然愛好家にとって魅力的な場所となっています。

経済活動

農業の中心地として知られる南部州では、農地面積が3602平方キロメートルにわたり、農業生産量は68万8122トンと全国の16.9%を占めています。大豆や砂糖黍、モロコシ属などが主要な作物です。また、畜産業や鉱業、特にマーンバ炭鉱も重要な経済的要素です。

社会と文化

南部州の先住民はトンガ人が多く、大部分がこの民族に属しています。州内ではトンガ語が広く話されており、トンガ語を話す人の割合は約74.7%です。人口の平均寿命は56歳であり、市民の識字率は71.2%となっています。

まとめ

南部州は、その豊かな自然環境と農業活動、観光資源で知られる地域です。何世代にもわたるトンガ人の伝統も色濃く残る一方で、都市化が進み、経済発展も見込まれています。リヴィングストンやヴィクトリアの滝を訪れる観光客にとって、この地域は魅力的な目的地となっています。

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