南都銀行

南都銀行について

株式会社南都銀行（なんとぎんこう、英: The Nanto Bank, Ltd.）は、奈良県奈良市に本店を構える地方銀行です。行名の「南都」は、奈良の古い呼称に由来しています。

概要

南都銀行は奈良県における数少ない地方銀行の一つであり、2006年の奈良銀行の吸収合併以降、県内では唯一の銀行として顧客にサービスを提供しています。三菱UFJファイナンシャル・グループの一員として、旧・三菱銀行と深い関係を保ち、地域経済を支える存在となっています。奈良県と奈良市を含む多くの市町村から指定[[金融機関]]としての認定を受けており、地域に根ざした金融サービスを展開しています。

同銀行は県内で企業に対する融資を大いに担当しているものの、県経済の不況の影響を受けて、融資の増加には苦しんでいます。しかし、大阪府や京都府、さらには上海や香港へも進出し、地域を超えた成長を目指しています。利用者数の約60%がメインバンクとして南都銀行を選び、融資シェアは50%、預金シェアは30%と、地域での圧倒的な力を持つことから、今後の展望が期待されています。

また、銀行の利便性を向上させるため、イーネット、セブン銀行、ローソン銀行と提携し、コンビニATMの設置が進んでいます。2019年以降は、奈良、大阪、京都に設置したATMの運営をセブン銀行に委託することで、運営費用の削減を目指しています。これにより、年間で1億円以上のコスト削減が期待されています。

2010年度からは、地元奈良のシカをモチーフにしたキャラクター「ナンシカ」が登場し、同行のプロモーションにも寄与しています。彼女はホームページやポスターにも登場し、親しみやすい存在として愛されています。

沿革

南都銀行の歴史は1879年に遡ります。旧郡山藩士らによって設立された第六十八国立銀行がその始まりで、1895年には吉野銀行も設立されました。1934年にはこれらの銀行が統合し、新たに南都銀行が設立されることとなります。戦後も発展を続け、様々な業務の開始や支店の設立が行われたほか、1982年には女子ホッケー部を創部し、地域スポーツの育成にも取り組んでいます。

2006年以降、本行は近畿地方の地方銀行で初めて信託業務を導入し、広告戦略にも力を入れています。特に、『南都家の一族』というテレビCMシリーズは、地域の視聴者に向けて独自のアプローチを行い、高い評価を受けました。これにより、地域社会における信託業務の認知度向上にも寄与しています。

関係会社

南都銀行は複数の連結子会社を保有しており、南都マネジメントサービスや南都信用保証など、多様な事業領域を展開しています。また、奈良みらいデザインや奈良古民家まちづくりパートナーズといった関連会社もあり、地域社会を支える役割を果たしています。女子ホッケー部も非常に活躍しており、全日本実業団選手権大会への初優勝など成績も残しています。

このように、南都銀行は地域金融機関としての基盤を活かしつつ、革新を追求し、さらなる成長を目指しています。

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