南靖県

南靖県は、中国福建省の南部に位置する漳州市に属する県です。地理的には、県の西北部には山地が広がり、東南部は丘陵地帯となっています。県内で最も高い場所は、西部の永定県との境界にある蛟塘崬で、標高は1,391メートルに達します。次いで高いのは、北部にある漳平市との境の金面山で、標高1,343メートルです。県西部には南一ダムがあり、電力供給を担っています。

交通網としては、高速道路G76と国道319が、共に北西部の竜岩市から県内を通り、東南方向の漳州市へと続いています。これにより、県外へのアクセスが容易になっています。

歴史を遡ると、1321年（元朝の至治元年）に、竜渓県、漳浦県、竜岩県の一部が統合され、新たに南勝県が設置されました。その後、1356年（至正16年）に南靖県へと改称され、現在に至っています。

行政区画としては、南靖県は11の鎮を管轄しています。これらの鎮は、それぞれ独自の特色を持ち、県全体の多様性を形作っています。

管轄下の鎮

山城鎮
豊田鎮
靖城鎮
竜山鎮
金山鎮
和渓鎮
奎洋鎮
梅林鎮
書洋鎮
船場鎮
南坑鎮

交通

鉄道網については、中国国家鉄路集団の竜廈線が県内を走り、南靖駅と竜山鎮駅が設置されています。これにより、鉄道を利用した移動も可能です。

鉄道
中国国家鉄路集団
竜廈線
南靖駅
竜山鎮駅

道路網としては、複数の高速道路と国道が整備されています。

高速道路
廈蓉高速道路
甬莞高速道路
漳武高速道路
国道
G319国道
G355国道

観光名所としては、県西部の書洋鎮にある田螺坑土楼群が有名です。この土楼群は、5つの土楼から構成されており、特に裕昌楼は円楼としては唯一の5階建てである点が特徴的です。また、川沿いには20以上の土楼が点在する塔下村も見逃せません。これらの土楼群は、福建土楼として世界遺産にも登録されており、その独特の建築様式は訪れる人々を魅了します。

観光
田螺坑土楼群: 県西部の書洋鎮に位置し、5つの土楼からなる。特に裕昌楼は円楼として唯一の5階建て。
塔下村: 川沿いに20余りの土楼が存在。

関連項目

* 福建土楼: 南靖県には世界遺産に登録されている南靖田螺坑土楼群および河坑土楼群がある。

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