南頓郡

南頓郡は、中国の晋代に設置され、北斉の時代に廃止された郡です。現在の河南省周口市一帯に位置していました。

歴史

晋の恵帝の時代、汝南郡を分割して南頓郡が立てられました。当初、南頓郡は豫州に属し、郡治は南頓県に置かれました。東晋の初期には、南頓王司馬宗の南頓国が存在しましたが、326年に司馬宗が処刑されたことで廃絶。その後、再び南頓郡として再編されました。

南朝宋の時代には、南頓郡は南豫州に属し、南頓県と和城県の2県を管轄していました。南朝斉の時代も同様に、豫州に属し、南頓・和城の2県を管轄していました。

東魏の時代になると、南頓郡は北揚州に属し、管轄する県も増加しました。南頓・和城に加え、平郷県と新蔡県の4県を管轄するようになります。しかし、北斉の時代に南頓郡は廃止され、その歴史を閉じました。

僑置南頓郡と西南頓郡

南朝斉の時代には、西南頓郡も存在しました。西南頓郡は豫州に属し、西南頓・和城・譙・平郷の4県を管轄していました。

合州南頓郡

現在の安徽省合肥市一帯にも、南朝梁の時代に南頓郡が設置されました。この南頓郡は合州に属し、南頓県と和城県の2県を管轄していました。549年には東魏がこの地域を占拠しています。

南頓郡は、その成立から廃止までの間に、所属する州や管轄する県を変化させながら、中国の歴史の一部を担ってきました。

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