汝南郡

汝南郡（じょなんぐん）とは

汝南郡は、中国の漢代から唐代にかけて存在した郡で、現在の河南省東南部から安徽省阜陽市一帯に位置していました。その歴史は、前[[漢]]の高祖の時代に始まり、隋代に一旦廃止されたものの、唐代に再び設置されるなど、複雑な変遷を辿っています。

汝南郡の歴史

前[[漢]]：高祖の時代に汝南郡が設置され、豫州に属しました。最盛期には37県を管轄し、人口は約260万人に達しました。

新：王莽の時代には汝汾郡と改称され、一部が賞都郡として分割されました。

後[[漢]]：再び汝南郡に戻され、37県を管轄しました。建安年間には陽安郡が分離されました。

晋：15県を管轄しました。

南北朝時代：南朝宋では豫州または南豫州に属し、11県を管轄しました。北魏では豫州に属し、8県を管轄しました。

隋：583年に郡制が廃止された際に一旦廃止されましたが、607年に州が廃止され郡が置かれると、蔡州が汝南郡と改称されました。

唐：621年に豫州と改められましたが、742年に再び汝南郡となりました。しかし、758年には豫州に戻り、汝南郡の名前は消滅しました。

汝南郡の管轄県

汝南郡は時代によって管轄する県の数が大きく異なりました。

前[[漢]] : 平輿・陽安・陽城・㶏強・富陂・汝陽・鮦陽・呉房・安成・南頓・朗陵・細陽・宜春・汝陰・新蔡・新息・灈陽・期思・慎陽・慎・召陵・弋陽・西平・上蔡・寝・西華・長平・宜禄・項・新郪・帰徳・新陽・安昌・安陽・博陽・成陽・定陵

後[[漢]] : 平輿・新陽・西平・上蔡・南頓・汝陰・汝陽・新息・北宜春・㶏強・灈陽・期思・陽安・項・西華・細陽・安成・呉房・鮦陽・慎陽・慎・新蔡・安陽・富陂・宜禄・朗陵・弋陽・召陵・征羌・思善・宋・褒信・原鹿・定潁・固始・山桑・城父

晋 : 新息・南安陽・安成・慎陽・北宜春・朗陵・陽安・上蔡・平輿・定潁・灈陽・南頓・汝陽・呉房・西平

南朝宋 : 上蔡・平楽・北新息・慎陽・安成・南新息・朗陵・陽安・西平・灈陽・安陽

北魏 : 上蔡・臨汝・平輿・安成・西平・灈陽・陽安・保城

* 隋 : 汝陽・城陽・真陽・新息・褒信・上蔡・平輿・新蔡・朗山・呉房・西平

まとめ

汝南郡は、その成立から消滅までの間に、所属する州や管轄する県の数、名称などが何度も変化しました。この変遷は、中国の歴史における政治・社会情勢の変動を反映しており、地方行政区画の変遷を研究する上で重要な事例と言えるでしょう。

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