単于都護府

単于都護府とは

単于都護府（ぜんうとごふ）は、中国・唐代に設置された六都護府の一つです。主に内モンゴル地域を支配し、トルコ系民族の諸部を統轄する役割を担いました。唐朝にとって長年の脅威であった北方遊牧民族に対する備えとして重要な拠点となりました。

設置の背景

唐朝は、周辺の異民族を懐柔・支配するために、各地に都護府を設置しました。単于都護府もその一つであり、トルコ系の勢力が衰退した後に、その支配領域を継承する形で設置されました。これにより、唐朝は北方地域の安定を図り、遊牧民族の侵入を防ぐことを目指しました。

統治

単于都護府は、現在の内モンゴル自治区フフホト付近、かつての帰化城（きかじょう）付近に位置していました。この地域に割拠するトルコ系民族の諸部を統括し、唐朝の支配下におきました。都護府には都督府が設置され、地域全体の統治を担いました。

単于都護府の設置によって、唐朝は北方地域の遊牧民族に対する支配を確立し、長年の懸案であった北方からの脅威を軽減することに成功しました。しかし、その後、唐朝の国力が衰退すると、藩鎮の割拠や異民族の侵入などにより、都護府の機能も低下し、やがてその役割を終えました。

関連項目

西域
藩鎮

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