博多おくんち

博多おくんちについて

博多おくんち（はかたおくんち）は、福岡県福岡市博多区の櫛田神社で行われる伝統的な秋の例祭です。この祭りは、豊穣に感謝するための行事であり、長崎くんちや唐津くんちと共に日本三大くんちの一部とされています。しかし、博多おくんちはこの三大くんちの中では比較的小規模な祭りです。

祭りの歴史と概要

博多おくんちは、昭和28年（1953年）に新たに創設された祭りです。この年の10月10日に発足した「博多おくんち振興会」によって、長年続いていた新嘗祭の名称と日程が見直され、11月23日から10月の23日と24日に行われる新しい祭りとして始まりました。

本祭のメインイベントは、毎年10月23日と24日に行われます。23日には、大祭が本殿で執り行われ、伝統的な儀式が行われます。24日には、御神幸が博多の町を練り歩きます。この際には、牛車に曳かれた神輿が中心となり、獅子頭や稚児行列、そして地元の小学校のブラスバンド部による演奏も含まれた華やかな行列が展開されます。

祭りの前日、つまり10月22日には、博多埠頭の浜宮にて浜宮祭や神輿の潔めが行われ、参拝者たちの心身を清める重要な儀式が行われます。この一連の行事は、地域の人々にとって大切な絆を深め、安全を祈る機会ともなっています。

御神幸行列

御神幸行列では、神輿が地域ごとに受け持たれます。具体的には、大幡大神の「櫛田宮」の神輿（受け持ち：冷泉町）、天照皇大神の「大神宮」の神輿（受け持ち：上川端町）、素盞鳴大神の「祇園宮」の神輿（受け持ち：祇園町）のいずれかが行列に参加します。特別な年の25年に1度の御遷座周年では、3基の神輿が一緒に行列を形成する特別な機会もあり、次回は2025年が予定されています。

その他のイベント

博多おくんちの時期には、御神幸の他にも様々なイベントが開催されます。例えば、献茶式や相撲大会、柔道大会など、多様な文化活動が行われ、地域の活気を感じることができます。これにより、市民だけでなく観光客も祭りを楽しむことができ、地域の伝統や文化を体験する場ともなっています。

全体として、博多おくんちは地域に根ざした伝統祭りとして、多くの人々が参加し、感謝と喜びを分かち合う特別な日なのです。地域の人々の温かい触れ合いや歴史を感じることができるこの祭りは、博多の文化遺産の一部として、今後も大切に受け継がれていくことでしょう。

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