博愛新開源製薬

博愛新開源製薬股份有限公司：ポリビニルピロリドン（PVP）の世界的リーダー

博愛新開源製薬股份有限公司（NKY）は、中国を代表するポリビニルピロリドン（PVP）メーカーです。PVPは、第二次世界大戦中に人工血液として開発された歴史を持つ高分子化合物で、現在では医薬品、化粧品、工業製品など、幅広い分野で活用されています。

NKYは1987年、中国で初めてPVPの生産を開始した国営企業として設立されました。当初の生産能力は年間わずか500kgでしたが、技術革新と設備投資により、生産能力は飛躍的に向上しました。2003年には民営化され、その後も積極的な事業展開を行い、2009年には年間2500トン、そして2023年には年間3万トン以上の生産能力を誇るまでに成長しました。2010年には深セン証券取引所に上場を果たし、中国におけるPVP市場をリードする企業として確固たる地位を築いています。

NKYの事業内容

NKYはPVPの製造・販売を主要事業としていますが、それ以外にもPVP関連製品の研究開発、生産、販売も展開しています。主な製品は以下の通りです。

PVP（ポリビニルピロリドン）: 成膜性、吸湿性、粘着性に優れ、医薬品、化粧品、接着剤など多様な用途に使用されています。CAS NO.:9003-39-8
PVPP（クロスポビドン）: 架橋構造を持つ不溶性PVPで、医薬品錠剤の崩壊剤や、酒やエキスのろ過剤として使用されます。CAS NO.:25249-54-1、9003-39-8
PVM/MA共重合体: メトキシエチレンと無水マレイン酸の共重合体で、キレート性、成膜性、生体適合性に優れ、オーラルケア製品などに使用されています。特にカルシウム、ナトリウムとの混合塩は、入れ歯安定剤の主要原料として世界的に広く使用されており、ASHLAND（アメリカ）とNKYの2社のみが生産しています。CAS NO.:9011-16-9
VP/VAコポリマー: ビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体で、可塑性、粘着性、成膜性に優れ、整髪料などの被膜剤として使用されています。CAS NO.:25086-89-9
NVP（N-ビニル-2-ピロリドン）: PVPのモノマー（単量体）で、PVPの製造原料として使用されます。CAS NO.:88-12-0
2P（2-ピロリドン）: PVPの製造中間体として使用されるほか、工業用溶媒としても使用されます。CAS NO.:616-45-5
TBVE（tert-Butyl-vinyl ether）: レッペ反応で生成するビニルエーテル類中間体で、主に樹脂やコーティング剤に使用されます。CAS NO.:926-02-3
NVCL，VCAP（N-Vinylcaprolactam）: 純度99%以上の高純度製品で、UV硬化インキなどに使用されます。CAS NO.:2235-00-9

NKYの沿革

1987年：国営企業として創業、中国で初めてPVPを生産開始
2003年：民営化
2010年：深セン証券取引所創業板に上場（コード：300109）
2013年：現工場完成
2022年：PMDA外国製造業者認定を取得
2023年：「中站」新工場稼働開始、年間生産能力3万トン以上

NKYの事業所

本社工場：中国河南省
国際業務部：中国天津
* 高分子実験室：中国天津

NKYは、中国国内のみならず、世界各国に製品を供給しています。今後も技術革新を続け、高品質な製品とサービスを提供することで、PVP業界をリードしていくことを目指しています。日本における総代理店は聯友企業株式会社です。

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