占部秀男

占部秀男の生涯と業績

基本情報

占部秀男（うらべ ひでお）は、1909年2月11日に神奈川県で生まれ、1978年10月13日に69歳で他界した日本の政治家であり労働運動家である。彼は特に昭和期における労働運動の重要人物として知られており、参議院議員としても活躍した。

教育と初期のキャリア

占部は1929年に日本大学商科を卒業後、同年に東京毎夕新聞社に入社した。その後、東京都の主事に転職し、行政の仕事に従事することとなった。この経験を通じて、彼は労働者の権利と生活の向上について関心を持ち始めた。早くから労働運動に参加し、東京都職員労働組合の委員長として7期務めるなど、組合活動に積極的に関与した。

労働運動への貢献

占部は、労働組合の活動を通じて、特に地方自治体の職員に対する労働条件の改善を目指しその声を上げ続けた。全日本自治団体労働組合（自治労）の委員長を5期にわたって務めるなど、労働者の権利拡充に貢献した。彼は官公労の議長も務め、行政と思う職員たちの意見を代表する役割を果たしていた。また、美濃部亮吉知事を支援するために、自治労の政治部長や東京都本部地方選挙対策委員長も務め、政治の舞台でも影響力を発揮した。

政治家としてのキャリア

占部は1947年の第1回参議院議員通常選挙に日本社会党公認で立候補するも落選した。次に1953年の第3回通常選挙でも左派社会党公認で出馬したが再び落選。しかし、1956年の第4回通常選挙でついに参議院議員に当選し、その後、全ての選挙で再選を果たし、連続3期にわたって議席を維持した。議員としては、逓信委員長、公害対策特別委員長等を歴任し、労働者と市民の権利を守るため多岐にわたる政策に取り組んだ。さらに、社会党中央執行委員や東京都本部委員長としても積極的に活動した。

死去と追贈

占部は1978年に没し、死後に勲二等旭日重光章が追贈され、正四位に叙された。彼の生涯は、労働者の権利を守るために戦った活動の足跡を残すものであり、今でもその影響力は感じられている。

参考文献

• - 『日本人事録 第6版 全国篇』中央探偵社、1963年。
• - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
• - 『新訂 政治家人名事典 明治～昭和』日外アソシエーツ、2003年。
• - 『国政選挙総覧 1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

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