厚ヶ瀬美姫

厚ヶ瀬美姫の野球人生と指導者としての歩み

厚ヶ瀬美姫（あつがせ みき）は、1991年2月12日生まれの元女子プロ野球選手であり、現在は厚ヶ瀬壱哉（あつがせ いちや）として男性の野球指導者として活動しています。大阪府枚方市出身で、彼女の野球に対する情熱と成長の歩みは、多くの人に感動を与えてきました。

幼少期と少年時代の野球

厚ヶ瀬は3歳から父が所属する草野球チームの練習に参加し、野球への愛情が芽生えました。小学校1年生になると、父が監督を務める「菅原東ビクトリー」に加入し、野球以外にもさまざまな習い事に取り組みましたが、なかなか長続きせず。しかし、野球だけは6年間も続けることができました。

中学に進学すると、女子が参加できる軟式野球部がなかったため、父が新たに「牧方ビクトリー」を作り、彼女はショートのレギュラーとして活躍し始めます。中学卒業後は、女子硬式野球部を持つ神村学園高校に進学し、同校にて野口霞や中野菜摘と共に「神村学園三人娘」として名を馳せました。高校3年時にはIBAF女子ワールドカップに日本代表として出場し、レギュラー遊撃手として優れた打率を収め、チームの世界一に貢献しました。

プロ野球の道へ

2009年に高校を卒業した後、プロ野球選手としての道を選択するため、スポーツトレーナーを目指す専門学校に入学したものの、生活に対する情熱を失ってしまいます。そんな中、父の指導と猛特訓を受け、日本女子プロ野球のトライアウトに挑戦し、高い評価を得て合格。2010年12月には兵庫スイングスマイリーズから内野手として1位指名を受け、入団します。

2010年シーズンからは、主に遊撃手として全40試合に出場し連続出塁記録を樹立するなど、活躍します。2011年には通算100安打を達成し、さらには盗塁王にも輝き、2012年からはキャプテンとしてチームを牽引しました。2017年にはプロ入り初のホームランを打ち、2018年には通算400安打を達成。2019年には京都フローラへ移籍し、守備コーチも兼任。この年の11月には現役を引退し、2020年2月には愛知ディオーネの監督に就任しました。

指導者としての新しい挑戦

引退後、厚ヶ瀬は2021年に性別適合手術を受けて男性に転身。その後、指導者としての新たな道を歩み、2022年10月にはエイジェック学園スポーツ健康医療専門学校の女子硬式野球部監督に就任しました。そして翌年にはその部の総合コーチも兼ねることになります。

厚ヶ瀬の個性的なエピソード

若い頃、神村学園高1年次にはジャイアンツカップ出場時に阿部慎之助から「打球判断が良かった」と評されて守備力を証明しました。また、彼女の好物である枝豆についてもプロ入り後の寮生活であまり食べれないことをブログで述べており、ファンには親しみやすい存在となっています。

印象的な出来事として、2011年にはイベントの抽選で厚ヶ瀬の父が当選し、観客の笑いを誘いながら親子でのツーショット写真が撮られ、心温まるエピソードとして語られています。

結論

厚ヶ瀬美姫、今は厚ヶ瀬壱哉という名のもと、野球界での彼女の足跡は多くの人々に影響を与え、感謝され続けることでしょう。彼女のこれからの挑戦にも期待が寄せられています。

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