原田明夫

原田 明夫（はらだ あきお）

1939年11月3日生まれ、兵庫県相生市で育った原田明夫氏は、2017年4月6日に77歳で亡くなった日本の著名な弁護士であり、元検事総長です。彼の法律キャリアは非常に多岐にわたり、司法制度の発展に寄与しました。特に、彼が検事総長として在任中の3年間は異例の長さであり、その間に彼は重要な法改正にも関わりました。

学歴と初期キャリア

原田氏は兵庫県立龍野高等学校を卒業後、1963年に東京大学法学部を修了しました。続いて、1965年に東京地方検察庁に検事として任官しましたが、任官同期には石川達紘氏などがあります。原田氏は岡山や福井の地方検察庁での勤務を経て、1975年には在アメリカ合衆国日本国大使館に一等書記官として派遣されました。返国後は法務省における様々な役職を歴任しました。

検察庁での貢献

1980年代には法務省で刑事局の参事官などを務め、その後もさまざまな重要な職務に就きました。1988年には盛岡地方検察庁の検事正に任命。続けて1996年には最高検察庁の刑事局長に就任しました。その後、1998年には法務事務次官となるなど、司法界の中核として大きな影響を及ぼしました。1999年12月22日に東京高等検察庁の検事長に就任し、2001年には北島敬介氏の後任として検事総長に就任しました。

法務大臣との関わり

検事総長として在任中、原田氏は犯罪捜査のための通信傍受に関する法律の成立を推進しました。彼の活動は、司法制度の現代化だけでなく、犯罪対策の強化にも寄与しました。そのため、原田氏の在任期間中は、法務省との緊密な連携が特徴的でした。

弁護士業界への進出

2004年には検事総長を退任後、第一東京弁護士会に登録し弁護士業務を開始。弘中総合法律事務所に所属し、企業法務や国際問題など幅広い分野で活動しました。さらに、企業の社外監査役としても様々な会社に関わり、サマンサタバサジャパンリミテッドや住友商事、資生堂などでの役割を果たしました。

活動の多様性

原田氏はその後も教育機関や文化的機関で活躍し、東京女子大学の理事長や宮内庁参与などの要職を務めました。2011年には企業再生支援機構の社外取締役としても活動し、法律分野のみならず広範な社会的貢献を果たしました。さらに、原子力損害賠償支援機構の運営委員長や国際民商事法センターの理事長としても顕著な活動を行いました。

最後の年

原田明夫は、2017年4月6日に亡くなるまで、法律の専門家として多くの人々に影響を与え続けました。彼の生涯は、法律と社会の架け橋としての役割を果たした一つの例となっています。

原田明夫の業績や貢献は後世に語り継がれており、法律界だけでなく社会全般においてもその影響は計り知れません。

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