厳島神社 (神戸市中央区)

厳島神社：神戸の中心で歴史と静寂に触れる

神戸市中央区花隈町に鎮座する厳島神社は、古くから人々の信仰を集めてきた歴史ある神社です。その歴史は、平清盛が福原京を造営した時代まで遡ります。平清盛は、福原京の鎮護のため、厳島神社を七社勧請しました。そのうちのひとつとして創建されたのが、この神戸の厳島神社です。

当初は、現在の元町駅周辺、宇治川尻左岸（弁天町）に位置していました。しかし、明治初期の神戸港建設に伴い、現在の堺町通6丁目へと移転を余儀なくされました。その後、昭和21年（1946年）頃、神戸中央郵便局の建設により、現在の地へと遷座されました。この遷座の歴史は、神社の長い歴史と、神戸市の発展とが密接に繋がっていることを示しています。現在地に移転した際に、元の場所を偲ばせるように、境内には地清女社、出雲神社、住広稲荷社、白龍など複数の境内社が祀られています。それぞれの境内社にも、独自の信仰の歴史と、人々の祈りが込められていると言えるでしょう。

祭神として祀られているのは、市杵島比売命（いちきしまひめのみこと）と大物主命（おおものぬしのみこと）です。市杵島比売命は、海の神様として知られており、航海安全や漁業の守り神として信仰を集めてきました。一方、大物主命は、国土開発や産業発展の神様として崇敬されています。この二柱の神々が祀られていることから、厳島神社は、古くから人々の生活と深く関わってきた神社であることが分かります。

交通アクセスも非常に便利です。JR神戸線及び阪神本線元町駅から西へ徒歩7分と、神戸の中心地に位置しながらも、静寂な空間を保っているのが特徴です。ビジネス街や繁華街の喧騒から離れ、静かに神様への祈りを捧げることができる場所として、多くの人々に親しまれています。周辺には歴史的な建造物や緑豊かな公園なども点在しており、神社参拝と合わせて、神戸の歴史と自然に触れることができるでしょう。

厳島神社は、単なる神社という枠を超え、神戸の歴史と文化を象徴する存在となっています。その歴史と、人々の信仰、そしてアクセスの良さから、神戸を訪れた際にはぜひ訪れてみたい場所と言えるでしょう。

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