口腔外科学

口腔外科学

口腔外科学は、外科学と歯学が交わる領域で、顎、顔面、口腔領域における外科的処置を専門とする学問です。1850年代のアメリカで、顎顔面口腔の手術を敬遠する傾向があったことから、外科学から独立する形で発展しました。歯科補綴学や保存修復学と共に、歯学の根幹をなす重要な分野です。

歯科口腔外科としての臨床

診療科としては「歯科口腔外科」という名称が一般的ですが、歯科においても口腔外科学の知識と技術は不可欠です。小手術などの臨床応用を通して、歯学全体の基盤を支える役割を果たしています。

頭頸部外科との連携

近年では、口腔外科に隣接する領域を含めた「頭頸部外科」という診療科が、がん専門病院などで用いられるようになっています。頭頸部外科は、鎖骨より上の、脳と眼球を除く部位を対象とし、頭蓋底、顎顔面、口腔咽頭、頸部（唾液腺・甲状腺を含む）、耳や鼻などの外傷や腫瘍を扱います。多くの場合、耳鼻咽喉科の医師が中心となりますが、形成外科や脳神経外科の医師、そして歯科口腔外科の歯科医師などが協力し、チーム医療を提供しています。

学会専門医制度

日本口腔外科学会は、学会認定専門医制度を設けており、口腔外科の専門性を担保しています。

口腔外科専門医

口腔外科専門医は、歯科医師だけでなく医師も認定を受けることができます。ただし、医師が口腔外科専門医の資格を有していても、単独で「口腔外科」を標榜して開業することはできません。

関連事項

口腔外科
抜歯
下顎骨骨折
顎関節症/顎関節脱臼
歯原性嚢胞/歯原性腫瘍
歯根嚢胞
歯根端切除術

外部リンク

日本口腔外科学会
日本頭頸部外科学会
日本耳鼻咽喉科学会
* 日本形成外科学会

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