古今東西 (森高千里のアルバム)

森高千里のアルバム『古今東西』は、1990年10月17日にリリースされた彼女の5枚目のアルバムです。

前作『森高ランド』から8ヶ月ぶり、オリジナル・アルバムとしては『非実力派宣言』から1年3ヶ月ぶりの作品で、キャッチコピーは「どうせやるなら ここんとうざい」。

アルバムには全18曲が収録されており、インストゥルメンタルの楽曲やカバー曲を含む、バラエティ豊かな構成となっています。特に、「OYE COMO VA」や「ファンキー・モンキー・ベイビー」といったカバー曲は、アルバムタイトル通り、古今東西の楽曲を収録するというコンセプトを際立たせています。オリジナル楽曲とカバー曲が融合することで、森高千里ならではの音楽世界が展開されています。

ジャケットは、江戸時代を彷彿とさせる時代劇風のセットで撮影され、森高千里は町娘の姿を披露しています。高橋諭一やカーネーションの直枝政広も撮影に参加しています。

初回限定盤には32ページのカラー写真集が付属し、初回盤と通常盤でジャケットを含む写真が異なっています。

アルバムに先駆けて発売されたシングル「雨」は収録されていますが、「青春」や「臭いものにはフタをしろ!!」などのシングルは未収録となっています。

このアルバムは、森高千里にとって初のオリコン1位を獲得した作品であり、彼女のキャリアにおける重要な1枚と言えるでしょう。

収録曲としては、桃太郎をモチーフにした「鬼たいじ」、ゴキブリとの対峙を歌った「ザ・バスターズ・ブルース」、OLの日常を描いた「あるOLの青春 〜A子の場合〜」などがあります。また、ティト・プエンテのカバー「OYE COMO VA」はボサノバアレンジで収録されています。

「あるOLの青春 〜A子の場合〜」は森高コネクションとして知られ、後に「私がオバさんになっても」の歌詞に一部が使用されています。

アルバム収録曲「この街」は、後にシングルカットされ、熊本弁の台詞が挿入されています。

カーネーションとのコラボレーション楽曲「うちにかぎってそんなことはないはず」は、後にカーネーション自身によってセルフカバーされています。

『古今東西』は、森高千里の音楽的な多様性と、遊び心あふれるアプローチが詰まった、魅力的なアルバムです。

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