古坂嵓城

古坂 嵓城（こさか がんじょう）について

古坂嵓城（1888年1月2日 - 1974年11月16日）は、日本の著名な教育者であり、青山学院大学の学長として知られています。彼は多くの学校の発展に貢献し、特に青山学院における教育と研究の基盤を築きました。

幼少期と教育の始まり

古坂嵓城は福島県白河市に、メソジストの牧師である古坂啓之助の二男として誕生しました。彼は青年期から信仰に強い影響を受けており、青山学院の母体の一つである「耕教学舎」を創設したジュリアス・ソーパーのもとで洗礼を受けました。

彼は1908年に福岡県立中学修猷館を卒業。この学校の同期生には、後に著名な法学者となる田中耕太郎がいました。1911年に青山学院高等科を卒業後、1917年にはアメリカに渡り、オハイオ・ウェスリアン大学で学びます。その後、シカゴ大学大学院を経て、1923年にはコロンビア大学大学院経済学科を修了しました。

青山学院でのキャリア

帰国した古坂嵓城は、青山学院高等学部の教授としての道を歩み始めました。彼の教育界でのキャリアは次第に発展し、商科長、高等学部長、高等商業学部長、女子専門部長、女子専門学校長などを歴任します。1952年には青山学院大学の学長に就任し、教育の質の向上に尽力しました。これに続き、1956年には青山学院院長に就任し、同学院の「十年計画」を推進しました。

この計画のもと、青山学院では各部の施設が整備され、新しく法学部も設立されるなど、戦後の教育環境の充実に貢献しました。彼の指導のもと、青山学院は総合学園としての基盤を整えることができたのです。1971年からは理事長も務め、学院のさらなる発展に寄与しました。

教育に対する姿勢と影響

古坂嵓城の教育に対する熱意は、生徒や同僚に多大な影響を与えました。彼は教育が未来を築くための重要な手段であると信じ、多くの教育改革を推進しました。彼の教育理念は、単に知識を伝えるだけでなく、生徒たちが自ら考え、成長できる環境を整えることに重きを置いていたことが特徴です。

著作と栄誉

彼は教育者としての活動に加え、著作も残しています。1959年には『青山学院八十五年史』を刊行し、学院の歴史を後世に伝えることに貢献しました。加えて、1958年には『古坂嵓城長谷川元吉石橋近三三教授古稀祝賀論文集』が出版され、多くの論文が収められています。

古坂はその功績が評価され、1961年に藍綬褒章、1965年には勲三等旭日中綬章を受章します。これらの栄誉は、彼が教育界に与えた影響の大きさを物語るものです。

晩年

1974年11月16日、古坂嵓城は脳血栓症により86歳で亡くなりました。彼の死後、11月23日に青山学院講堂で告別式が行われ、多くの教育関係者や学生たちが彼の功績を偲びました。古坂嵓城は教育界において大きな足跡を残し、その影響は現在も多くの人々に受け継がれています。

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