古城康行

古城康行（こじょう やすゆき）は、1976年4月11日に大分県大分市で生まれた日本の音楽家である。主に音楽プロデューサー、ソングライター、そして編曲家として活動し、その仕事は多様な分野に及んでいる。

経歴

古城氏の音楽の道は、故郷での学生時代に始まる。大分県立大分南高等学校を経て広島大学教育学部に進学。大学時代は音楽に深く傾倒し、当初ジャズギタリストを目指していたが、後にベーシストへと転向した。大学卒業後の1999年には活動の拠点を東京に移し、今度はシンガーソングライターとしての道を歩み始める。都内では弾き語りでのライブ活動を精力的に展開し、自身の音楽スタイルを確立していった。この時期、2002年からは個性的なシンガーソングライターとして知られる倉橋ヨエコのライブをサポート。ベーシスト兼コーラスとして参加し、アーティストの表現を支える経験を積んだ。これらの経験が、その後の多角的な音楽活動の礎となったと言えるだろう。2003年には自身のシンガーソングライター活動を本格化させ、その成果として2004年にオリジナルアルバム『Megane Works』を発表し、アーティストとしても正式にデビューを果たした。

主な活動

古城康行は、自身の音楽性を追求する場として、4人組ロックバンド「メガネレンチ」を結成し、そのリーダーを務めている。

近年、彼の活動で特に注目されているのが、音楽プロデューサーとしての手腕である。特にガールズバンドのプロデュースに力を入れており、精力的なライブ活動で知られる「きみとバンド」や「GЯeeD」といったグループのサウンドメイキングからレコーディング、アレンジに至るまで、制作全般を担っている。アーティストそれぞれの個性や魅力を最大限に引き出すプロデュースワークは高く評価されており、「きみとバンド」へはプロデューサーとしてだけでなく、多くの楽曲の作詞・作曲・編曲も手がけ、バンドの音楽的支柱となっている。

楽曲提供

ソングライターおよび編曲家としての古城氏の実績は非常に豊富であり、その提供先は多岐にわたる。日本のアイドルシーンにおいては、AKB48グループに数多くの楽曲を提供しており、代表的なものとしては、ミリオンセラーとなった「前しか向かねえ」や「マジすかロックンロール」（Candy&Megane名義）などがある。また、SKE48、NMB48、そして海外のSNH48にも楽曲を提供している。人気を博す坂道シリーズにも作品を提供しており、乃木坂46の「車道側」、日向坂46の「ただがむしゃらに」などを手がけた。ラストアイドルのプロジェクトでは、派生ユニットや2期生アンダーメンバーへの楽曲提供も行っている。アイドル以外にも、SCANDALや矢沢洋子、Vijandeuxといったロック・ポップス系アーティストへの楽曲提供、アニメ『ヘタリア Axis Powers』のキャラクターソングなど、幅広いジャンルでその才能を発揮している。

メディアを彩る音楽

古城氏の生み出す音楽は、私たちの日常の様々な場面で耳にすることができる。彼は数多くのCMソングやタイアップ楽曲を手がけており、メディアを通じて広く一般にも届けられているのだ。代表的なものとしては、2008年に故郷で開催された大分国体の開会式歓迎演技ソング「HOPE! STEP! JUMP!」の作曲や、ケンタッキーフライドチキン、コルゲンコーワ（自身も歌唱）、LOTTE 爽など、誰もが耳にしたことのある企業のCMソングやサウンドロゴを多数制作している。他にも、カメラのキタムラのCMソングや、広瀬すず主演映画『今日、恋をはじめます』のテーマソング作曲も担当。TBSドラマNEO「イロドリヒムラ」では劇伴作曲に加え、俳優として出演した経験も持つ。さらには、アクアフレッシュのiPhoneアプリ「ハミガキタイム」のBGMなど、ユニークな分野への楽曲提供も行っており、その活動範囲の広さを示している。

まとめ

音楽プロデューサー、ソングライター、編曲家、そしてプレイヤーとして、常に新しい表現を追求し続ける古城康行氏。多角的な視点と幅広い経験を活かし、多様なジャンルで質の高い音楽を生み出し続けている彼は、日本の音楽業界において独自の存在感を放っている。

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