古川益三

古川益三について

古川益三（ふるかわ ますぞう）は、1950年10月21日生まれで、滋賀県出身の日本の漫画家および実業家です。現在、漫画専門店「まんだらけ」の取締役会長として知られ、多様な創作活動を展開しています。彼は、かつての漫画誌『ガロ』などで積極的に作品を発表し、安部慎一や鈴木翁二とともに「ガロ三羽烏」または「一二三トリオ」と称される一員として名を馳せました。また、古川は精神世界や宇宙の謎に深い興味を持ち、そこに自己のライフワークを求めています。

略歴

古川は中学校時代に石森章太郎の『マンガ家入門』に影響を受けて漫画を描き始め、1968年に「登場人物のいない漫画」が雑誌『COM』で佳作に選ばれます。卒業後、漫画家になるために上京し、1969年に『ガロ』で「野風呂」を発表しデビューを果たしました。しかし、漫画だけで生活を支えることは難しく、さまざまなアルバイトを経験します。1979年に漫画専門の貸本屋「憂都離夜」を共同で開店した後、1980年には中野ブロードウェイに「まんだらけ」をオープンしました。1987年には株式会社まんだらけを設立し、代表取締役社長にも就任します。

1990年には初代社長の死去に伴い、社長に就任。その後、まんだらけは成長を続け、2000年には東京証券取引所のマザーズに上場しました。最近では、2020年に取締役会長に就任しています。

エピソード

古川は、『ガロ』に作品を掲載していた頃、安部や鈴木と共に「一二三トリオ」として知られました。まんだらけの創業初期には、自動車を使って全国の古い貸本屋を巡り、大量の漫画を仕入れたという逸話もあります。また、彼はマニアの間で珍しいとされる足塚不二雄の作品を発掘し、高額な値段をつけて販売したことで話題になりました。

彼の思想は、超能力や心霊現象に関心を持ち、友人が精神世界の専門古書店を開店する際に協力を行ったことでも示されています。また、一時期オウム真理教の前身オウム神仙の会に所属していたが、すぐにその信憑性に疑問を持ち、脱会することとなりました。

作品および著書

古川は多くの漫画作品を発表しており、代表的なものには『淡紫抄 古川益三作品集』（1972年）や『紫の伝説』（1981年）があります。また、『D9 RECORD』や『草原電鉄』など多様なジャンルの作品を手がけています。著書としては、「あなたのマンガ高く買います」や「まんだらけ風雲録」があり、特に「人類アカシャ全史」はトンデモ本として知られ、彼の独特な視点が垣間見えます。

まとめ

古川益三は、漫画家としてのキャリアと実業家としての成功を融合させ、多様な作品や活動を通じて独自の宇宙観や哲学を展開している人物です。彼の活動は漫画界に留まらず、精神世界や宇宙への探求にまで広がっています。

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