古庄淳

古庄 淳

日本の脚本家、構成作家、演出家。

経歴と人物

古庄 淳氏は、大分県豊後大野市緒方町に生まれ、明治学院大学社会学部を卒業後、劇場用映画製作会社に入社し演出部に所属しました。キャリアの初期には、劇場用映画やドキュメンタリー映画の助監督として、東陽一、杉田成道、Lan Nei Tsai、山城新伍、大井利夫、雨宮慶太、吉田健、黒沢直輔、天野恒幸といった名だたる監督たちの作品に助監督や監督補佐として参加し、現場経験を豊富に積みました。

29歳で脚本家として、そして31歳で監督としてデビューを果たして以来、活動の幅を大きく広げています。ドラマの脚本、構成、監督に加え、CM、ドキュメンタリー、イベント映像においても構成や演出を手掛けています。特に、国内外の社会問題に深く切り込むニュース特集の演出や、情報番組の構成演出にも数多く関わっており、その視点は多角的です。

古庄氏の特筆すべき点の一つは、豊富な海外での撮影経験です。ドラマやCMの制作だけでなく、イベント、ニュース、紀行番組など、様々なテーマで世界各地を訪れており、その回数は60回を超えます。この経験は、彼の作品に国際的な広がりと深みを与えています。

主な作品

古庄氏は、監督、脚本、原作・原案、構成として、多岐にわたるジャンルの映像作品に携わっています。

映画・テレビドラマ・Vシネマ・アニメ
彼の代表作には、連続ドラマとして人気を博した『映画みたいな恋したい』（木村拓哉、篠原涼子、酒井法子ら主演、全9作品）や、カルト的人気を誇るホラーシリーズ『エコエコアザラク』（佐伯日菜子主演、全6作品）があります。また、川島なお美主演の『女囚処刑人マリア』（漫画『マリア ブーメランのように』映像化）および続編、日本・アメリカ合作映画『TOKYO Doll』（川島なお美、ビリー・ドラゴ主演）、『THE レイプマン』（沖田浩之主演、全6作品）など、多様なジャンルの実写作品を手掛けています。アニメ作品では、『カンフーキッズ』『少林kids』『恐竜プラネット』などがあります。

CM/インフォマーシャル/プロモーション
アサヒビール、SANKYO、キャセイパシフィック、東急レクレーション、タイ国政府観光庁、代々木ゼミナール、HONDA、銀のさら、ヤマト運輸、リレント化粧品、立正大学、北里大学など、国内外の多くの企業や団体、製品、サービス、イベントに関するCMやプロモーション映像の構成・演出を担当し、幅広い分野でその手腕を発揮しています。

テレビ紀行・ドキュメンタリー
紀行番組やドキュメンタリー番組への貢献も大きく、特に地域創生、地域活性、秘境、民族といったテーマに関心が深いことが伺えます。また、鉄道、温泉、食といった親しみやすいテーマの番組も手掛けています。撮影地はアジア各国（カンボジア、ベトナム、タイ、台湾、韓国、香港、マカオ、マレーシア、インドネシア）からヨーロッパ（ドイツ、ベルギー、マルタ王国、イタリア）、中東（アラブ首長国連邦）、北米（アメリカ合衆国）など、世界各地に及びます。

テレビ報道・情報
TBSの『サンデーモーニング』『ニュースの森』『ブロードキャスター』『スペースJ』、日本テレビの『NNNニュースプラス1』、テレビ朝日のドキュメンタリーなど、主要なニュース番組の特集で、経済問題、社会問題、事件、地域活性化など、様々なテーマを取り上げています。フジテレビの『みのもんた 危機一髪!SOS』『めざましどようび』『水曜スペシャル』、TBSの『島田紳助のジョン万次郎』『スーパーフライデー』といった情報番組や特番にも関わっており、その活動は報道からエンターテイメントまで広範にわたります。

行政関連
国連や日本の総務省、厚生労働省といった政府機関、さらにJICA（国際協力機構）やJETRO（日本貿易振興機構）関連の映像制作にも携わっており、インバウンド推進、地域創生、国際協力、広報活動など、公共性の高い分野でも貢献しています。

出版

自身の原作による小説『映画みたいな恋したい』は、NHK連続テレビ小説『ちゅらさん』の脚本家である岡田惠和氏との共著として出版されています。

古庄 淳氏は、助監督時代の豊かな経験を礎に、脚本家、構成作家、演出家として、ドラマ、CM、ドキュメンタリー、報道、情報番組、イベント映像、行政関連など、映像分野におけるあらゆるジャンルで精力的に活動を続けるクリエイターです。特に、海外での豊富な撮影経験と、社会問題から地域活性化、エンターテイメントまで多岐にわたるテーマへの関心は、彼の作品に独自の深みを与えています。

参考文献
テレビドラマデータベース、all cinema movie & DVD Database、DVD・DVD Publisher GAGAなど。

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