古座川の一枚岩

古座川の一枚岩

和歌山県東牟婁郡古座川町に位置する古座川の一枚岩は、古座川の左岸にそびえ立つ、高さ約150メートル、幅約800メートルにも及ぶ巨大な一枚岩です。その圧倒的な存在感は、訪れる人々を魅了し、国の天然記念物にも指定されています。

特徴

この一枚岩は、流紋岩質凝灰岩で形成されており、非常に硬く均質なため、長年の風化や浸食にも耐え、現在の姿を保っています。通常、地質構造に関わらず、岩体は断層や節理、風化によって崩壊しやすいものですが、古座川の一枚岩のように巨大な一枚岩として残っている例は非常に稀です。日本国内でも、佐渡島の大野亀や屋久島の千尋の滝などと並び、最大級の規模を誇ります。

地衣類

一枚岩の表面には、以前から大きな地衣類のようなものが確認されていましたが、2001年の調査により、世界最大最長命とされるヘリトリゴケであることが判明しました。その大きさや寿命は、他に類を見ない可能性があり、現在も研究・調査が進められています。

伝説

古座川の一枚岩には、以下のような伝説が語り継がれています。

昔、岩が大好物の魔物が、古座川流域の岩を食い荒らしていました。一枚岩にたどり着き、食らいついた際、蔵土の飼い犬に追われ、犬が嫌いだった魔物は逃げ去ってしまったそうです。一枚岩の中央に縦に走る凹みは、この時の魔物の歯形であると伝えられています。

また、雨が降り続いた時に、一枚岩の上の池から水が溢れ流れ出す「陰陽の滝」は、魔物の悔し涙が流れ落ちたものだとされています。

アクセス

古座川の一枚岩は、道の駅一枚岩に隣接しており、観光スポットとしても人気があります。周辺には、古座川の美しい景観を楽しめる場所も多く、自然を満喫できます。

関連情報

道の駅一枚岩: 一枚岩のすぐそばにある道の駅で、休憩や食事に利用できます。
古座川町観光ガイド: 古座川町全体の観光情報を知ることができます。
* 古座川の一枚岩｜自然･景観｜和歌山県フォト博物館: 和歌山県が提供する写真ギャラリーで、一枚岩の美しい姿を見ることができます。

古座川の一枚岩は、その壮大な景観と独特の生態系、そして伝説が織りなす魅力的な場所です。自然の力強さと歴史のロマンを感じることができるでしょう。

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