叫ぶ詩人の会

叫ぶ詩人の会について

叫ぶ詩人の会（さけぶしじんのかい）は、日本のロックバンドとして1990年に設立されました。このバンドは特徴的なスタイルで知られ、ロックのサウンドにのせてポエトリーリーディングを絶叫する演奏形式が特長です。彼らは1999年に無期限の活動休止を発表しました。

来歴

前史

バンドのリーダーであるドリアン助川は早稲田大学在学中に学生演劇集団「青」を作りました。しかし、その活動は助川の個人的な理由により破綻しました。その後、塾講師として働いていた時期もありましたが、アルコール依存症のために仕事を失い、新宿ゴールデン街に出入りするようになります。そこでの人々との出会いをきっかけに、放送作家として活動を開始し、次第に名を馳せましたが、精神的なプレッシャーが増してきました。東欧取材の際に聴いた「ヘイ・ジュード」やアウシュヴィッツの絵に影響を受け、1990年に叫ぶ詩人の会を結成しました。

結成～デビュー

彼らのスタイルはアメリカのアーティスト、パティ・スミスやロリンズ・バンドから影響を受けたものでしたが、日本ではなかなか理解されませんでした。ザ・スターリンや河島英五などの前座として活動し、徐々に注目を集めました。初期メンバーは20名を超え、我童という支持者が長い間助川を支えていましたが、最終的にメンバーの脱退が相次ぎ、1994年に「虹食い」でデビューしたのです。

全盛期

デビュー以降、特別なヒット曲はありませんでしたが、彼らのパフォーマンスは非常に高い評価を受けました。渋谷公会堂を満杯にし、ライブのモットーは「余力を残すな」。アンコールに対しては演奏ではなく、演劇的なカーテンコールで応じるスタイルを持っていました。デビューアルバムでは、助川の特派員時代を反映したカンボジアを舞台にした反戦歌を多数収録し、続くアルバム『LOVE&PEACE』では、より幅広い内容が増加しました。

メンバーの不祥事・無期限活動休止

しかし1997年11月、メンバーのTakujiが覚醒剤所持で逮捕され、バンドは活動を休止。多くの負債を背負いました。助川は彼の困難な状況にもかかわらず、個人の活動を続けましたが、1999年にインディーズで最終アルバム『GOKU』をリリースし、同年夏に無期限の活動休止を発表しました。

このように、叫ぶ詩人の会は短い期間でしたが、日本のロックシーンに大きな影響を与えたバンドだったことは間違いありません。彼らの音楽と表現は今でも多くのファンに支持されています。

メンバー一覧

• - ドリアン助川: ボーカル、リーダー
• - Hiroki: マルチプレイヤー
• - 我童: ベース、ボーカル
• - Takuji: ボーカル、ギター
• - 源造: ボーカル、ベース

このバンドの活動を通じて、助川は音楽だけでなく、様々な表現方法を探求し続けました。彼は後に明川哲也という芸名を名乗り、作家としても活躍しています。

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