台北ドーム

台北ドーム (Taipei Dome)

台北ドームは、台湾台北市信義区に位置する多目的球場です。台湾初のドーム型室内球場で、主に野球を中心にさまざまなスポーツイベントやコンサートに利用されています。2014年の完成予定から何度かの遅延を経て、2023年にようやく完成しました。

概要

台北ドームは、遠雄グループによって開発され、台北文化体育園区の中心的な施設として位置付けられています。この区域には商業施設やオフィス、ホテルなどが含まれ、地域経済を活性化させることが期待されています。ドームは2024年のシーズンから中華職業棒球大聯盟（CPBL）の公式戦が行われる予定ですが、特定の球団の本拠地としては設定されていません。また、2025年にはワールドマスターズゲームズの開会式がこのドームで行われることになっています。

沿革

台北ドームの建設は1991年に遡ります。台湾シリーズの試合中、突然の雨により試合が中断された際、観客がドーム型の球場を求めたことがきっかけで、行政院長の郝柏村が建設指示を出しました。それに伴い、1992年から台北市の建設計画が始まりました。

2002年には「台北文化体育園区全区域計画」が完成し、企業誘致がスタート。2004年には遠雄グループがBOT事業者として選定され、2006年には施設の開発契約が締結されましたが、安全基準を巡る問題で工事は何度も中断されました。特に2015年には、すでに約80%が完了していた工事が全面的に停止される事態となりました。

その後も、排水設備の修復や環境アセスメントの進行が続き、2020年から工事が再開されました。2023年11月には正式にライセンスが交付され、各種イベントの開催が可能になりました。

完成後の活動

2023年12月にドームは正式に開場しました。最初の公式戦としてアジア野球選手権大会が行われ、満員の観客の前で試合が繰り広げられました。その後もCPBLの公式戦や国際大会が予定されています。特に2024年3月には、味全ドラゴンズ対楽天モンキーズの試合が行われ、CPBL史上最多の観客動員が記録されました。

施設について

台北ドームの内部は、両翼102m、センター120mのグラウンドが広がり、天然芝はミズノ製のMSクラフト・ベースボール・ターフが使用されています。屋根の高さは74.5mで、収容人数は野球の場合において4万71人、コンサートでは最大5万8,000人収容可能です。また、スポーツ観戦に特化したスイートルーム36室も完備されています。

ドーム外には大型駐車場もあり、多彩な交通手段でアクセスできます。

主な利用用途

今後、台北ドームではCPBLの公式戦が頻繁に開催されます。日本の読売ジャイアンツが記念試合を行うなど、国際的なイベントも計画されています。また、コンサートなどの文化イベントも期待されていますが、その詳細は今後の協議によります。

台北ドームは、台北市におけるスポーツや文化の中心地として、多くの人々に利用されることが期待されています。

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