台北市立天母棒球場

台北市立天母棒球場（Taipei Tienmu Baseball Stadium）

台北市立天母棒球場は、台湾の台北市士林区天母にある野球場で、主に味全ドラゴンズが使用しています。この施設では、多くの国際野球大会や試合が実施されており、地域の野球ファンに親しまれています。

概要と建設経緯

この野球場は、台北市立体育学院が所有する外野人工芝の専用施設で、当初の計画では観客20,000人を収容できる構想でした。しかし、騒音問題から高級住宅街である天母地区の住民からの反発があり、結果として収容人数は6,000人に減少しました。工事は1997年に始まり、1999年に完成し開場しました。その後、2001年にはIBAFワールドカップの開催地としても選ばれ、球場は拡張され収容能力が10,000人に増加しました。

施設の変更と運営

開場当初は天然芝が使用されていましたが、2020年からは台湾初の人工芝野球場に生まれ変わりました。2023年12月に新しい台北ドームが開場したことにより、天母棒球場は台湾唯一の屋外人工芝野球場となりました。運営権は2020年10月に味全ドラゴンズに移管され、選手のためのトレーニング設備の充実や観客のための利便性向上が図られています。

主なイベント

天母棒球場は多くの重要な試合を開催してきました。特に2002年には、日本プロ野球の公式戦が台湾で初めて行われ、観客を大いに喜ばせました。また、2006年には第2回IBAF女子ワールドカップも開催され、2015年にはプレミア12の会場として利用されました。この間、火災が発生したこともありましたが、多くのファンに愛され続けています。

騒音対策と特別ルール

この球場は住宅地に位置しているため、試合に関する特別なルールが設けられています。2020年までは、試合開催が金曜日から日曜日に限られていましたが、現在は7日間を通じて開催可能となりました。ただし、午後10時を過ぎると試合が終了するルールが適用されることがあります。

アクセス方法

台北市内からのアクセスも良好で、台北捷運（地下鉄）の芝山駅からはシャトルバスが運行されています。また市内バスも複数路線が天母棒球場に停車しており、移動が便利です。例えば、駅から球場までのシャトルバスは試合開始2時間前から運行されており、終了後も十分な便があります。

結論

台北市立天母棒球場は、プロ野球チーム味全ドラゴンズの本拠地としてだけでなく、重要な国際大会の舞台としても重要な役割を果たしています。地域住民との共生や、騒音対策への配慮を念頭に置きつつ、ますます進化しています。観客にとって快適な環境を提供し続けることで、台湾の野球文化の発展に寄与していると言えるでしょう。

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