台東庁(たいとうちょう)
台東庁は、日本統治時代の
台湾に存在した地方行政区分の一つで、現在の
台東県にあたります。五州三庁制が敷かれていた時代、
台湾の東南部に位置し、その行政を担っていました。
1941年の
台湾常住戸口統計によると、台東庁の総
人口は93,138人でした。内訳は以下の通りです。
内地人:7,078人
台湾人:85,068人
朝鮮人:35人
その他:957人
この
人口構成から、当時、多様な人々がこの地域で生活していたことがわかります。
行政区分
1945年当時、台東庁は以下の郡・街庄で構成されていました。なお、背景色が■で示された部分は、
1945年以前に廃止された行政区分です。
台東郡
関山郡
新港郡
台東庁長
台東庁の長官(台東庁長)は、以下の人物が歴任しました。
相良長綱:1896年5月18日 - 1904年3月23日
森尾茂助:1904年3月23日 - 1909年10月25日
朝倉菊三郎:1909年10月25日 - 1911年10月28日
能勢靖一:1911年10月28日 - 1916年11月13日
市来半次郎:1916年11月13日 - 1924年1月2日
齋藤透:1924年1月2日 - 1929年10月26日
児玉魯一:1929年10月26日 - 1933年2月2日
本間善庫:1933年2月2日 - 1935年8月21日
大磐誠三:1935年8月21日 - 1939年1月28日
佐治孝徳:1939年1月28日 - 1939年12月27日
藤田淳教:1939年12月27日 - 1942年8月7日
山岸金三郎:1942年8月7日 - 1944年2月14日
鈴樹忠信:1944年2月14日 -
1945年7月27日
那須重徳:1945年7月27日 - 1945年10月25日
医療
台東庁には、台湾総督府台東病院が設置されており、地域住民の医療を担っていました。
法院(裁判所)
昭和20年(1945年)当時、台東庁には法院(裁判所)が存在していました。ただし、ここでは審判の実績がないものは「裁判所」としてカウントされていません。
警察
昭和20年(1945年)当時、台東庁の警察組織は以下の通りでした。
台東庁警務課
台東郡警察課
関山郡警察課
新港郡警察課
気象
昭和17年(1942年)当時、台東測候所が設置され、地域の気象観測を行っていました。
教育
台東庁には、以下の中等教育学校がありました。
台東庁立台東中学校
台東庁立台東高等女学校
専売局
昭和20年(1945年)当時、花蓮港支局台東酒工場が専売局の管轄下にありました。
鉄道
昭和19年(1944年)の路線状況は以下の通りです。
総督府鉄道:台東線
道路
昭和14年(1939年)当時、以下の指定道路が整備されていました。
台東花蓮港道
台東上大和道
台東港道
台東知本道
都蘭富里道
楓港台東道
港湾
昭和13年(1938年)当時、台東港が主要地方港として機能していました。
神社
台東庁には、1911年に鎮座した台東神社がありました。
国立公園
1937年には、新高阿里山国立公園が指定されました。
企業
昭和7年(1932年)当時、台東庁内に本社を有する資本金50万円以上の企業として、台東開拓と台東製糖がありました。
関連項目
台湾総督府
日本統治時代の
台湾行政区分
台湾の行政区分
台東県