台湾まぜそば

台湾まぜそばとは

台湾まぜそばは、台湾料理をルーツに持つ、日本発祥のユニークな麺料理です。愛知県名古屋市で生まれ、今や名古屋めしを代表する一品として広く知られています。

特徴

この料理の最大の特徴は、スープのない「汁なし麺」であることです。極太の麺の上に、台湾ミンチと呼ばれる、鷹の爪とニンニクを効かせた醤油味のひき肉そぼろがたっぷりとかけられます。さらに、生の刻みニラ、ネギ、魚粉、卵黄、おろしニンニクなどの具材が彩りを添えます。これらの具材を丼の中でよく混ぜて食べるのが、台湾まぜそばの醍醐味です。

また、麺を食べ終えた後に残った具材とタレに、白米を投入して食べる「追い飯」も、台湾まぜそばを楽しむ上で欠かせない要素となっています。発祥の店では、麺を茹でた後にざるの中で棒でこすり、麺に傷をつけることで、麺の表面に糊を出し、タレとの絡みを良くしています。

発祥と普及

台湾まぜそばは、2008年に名古屋市中川区に本店を構える「麺屋はなび」で誕生しました。同店の店主である新山直人氏が、名古屋名物の台湾ラーメンを作ろうとした際に、台湾ミンチがスープに合わなかったことから、この料理が生まれました。当時アルバイトのスタッフが、「茹でた麺にかけてみてはどうか」と提案したことがきっかけとなり、試行錯誤を重ねた結果、現在の台湾まぜそばが完成しました。

現在では、台湾ラーメンと同様に名古屋めしの一種として認知され、東海地方だけでなく、近畿や関東地方にも広がり、各店舗が独自の工夫を凝らした台湾まぜそばを提供しています。2013年には名古屋めし総選挙で準グランプリを受賞し、当時の名古屋市長から表彰されるなど、その人気は不動のものとなっています。また、日清食品冷凍から冷凍食品としても商品化され、家庭でも手軽に楽しめるようになりました。

2021年11月8日には、台湾まぜそばの普及を目指す「日本台湾まぜそば協会（JTMA）」が設立されました。

札幌独自の進化

北海道札幌市では、台湾まぜそばに納豆を混ぜるという、独自の進化が見られます。この背景には、札幌で人気のスープカレーに納豆入りがあることが影響していると考えられています。この独自の組み合わせは、新たな台湾まぜそばの可能性を示唆しています。

外部リンク

麺屋はなび | 名古屋に拠点を置く台湾まぜそば発祥のお店
麺屋こころ
* 台湾まぜそば禁断のとびら

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