史上最強宮本ジュリア

『史上最強宮本ジュリア』とは

『史上最強宮本ジュリア』（しじょうさいきょうみやもとジュリア）は、魔法株式会社によって開発され、ジー・モードからリリースされたアクションRPG作品です。

本作はまず、2008年から2009年にかけて、iアプリ、S!アプリ、EZアプリといったフィーチャーフォン向けに配信されました。その後、時を経て2020年 6月25日には、ジー・モードが展開する「G-MODEアーカイブス」シリーズの第6弾として、Nintendo Switch版が登場し、再び多くのプレイヤーが楽しめるようになりました。

物語は、ごく普通の派遣社員である宮本ジュリアが、突如として広大な銀河「東銀河」を舞台に活躍することになる様子を描きます。彼女は「銀河危機管理機構株式会社」の社員として、各惑星で発生する脅威を取り除くという特殊な業務を遂行する中で、やがて銀河全体を揺るがす巨大な陰謀へと巻き込まれていきます。

ゲームシステム

本作の基本的なゲーム進行は、各ステージに設けられたクリア条件となる「ノルマ」と、活動可能な時間を制限する「終業時間」（制限時間）に基づいて行われます。プレイヤーは、この時間内にノルマを達成することを目指します。制限時間を超過してしまうか、あるいは主人公ジュリアのHPがゼロになってしまうと、ミッションは失敗となります。

攻撃手段は、装備した武器による通常攻撃のほか、ゲージを溜めて放つチャージ攻撃、そして特定のアイテムを入手することで使用可能になる強力な必殺技が存在します。チャージ攻撃に使用するゲージは、攻撃ボタンを押し続けることで蓄積され、必殺技は最大5回分までストックしておくことができます。

装備

ジュリアは様々な武器と防具を装備してミッションに挑みます。装備品はジュリアの能力に影響を与えます。

武器は以下の7種類に分類され、それぞれ攻撃力、錬気力（チャージ速度）、重量（移動速度）、チャージ攻撃の威力といったパラメータに変化をもたらします。

基本系: 強力な攻撃弾を発射。
連続系: 攻撃弾を連続で打ち出す。
拡散系: 一定距離で弾が広がる攻撃。
強化系: 強力なビームを放つが、発射中は移動不可。
追尾系: 敵を自動で追いかける弾。
貫通系: 複数の敵をまとめて攻撃できる弾。
斬撃系: 自身の周囲をビームの刃で攻撃。

防具は以下の4種類に分かれ、防御力（被ダメージ軽減）、HP（最大HP増加）、錬気力、重量のパラメータに影響します。

機動系: 重量が軽く、素早い移動に適する。
体力系: HPの上昇率が高い。
錬気系: 錬気力が上昇しやすい。
防御系: 高い防御力を誇る。

必殺技は2種類存在します。

PowerAttack: 一定時間、高速で移動し、敵に接触するだけでダメージを与えられる。
Burst: 画面全体の敵に大ダメージを与える。

登場人物

銀河危機管理機構の個性的な面々と、ジュリアの行く手を阻む敵対者たちが物語を彩ります。

宮本ジュリア: 「時給10倍」に釣られて入社した21歳の派遣社員。類稀な才能を開花させ、「史上最強」を目指す。
山田ユー: ジュリアの上司であり、部下思いの課長。裏では銀河連邦公安調査庁の秘密捜査官としての顔も持つ。
桜木アナスタシア: 天才を自称する高飛車な派遣社員。虫が大の苦手だが、後にジュリアと友情を育む。
田中ミラ田中: おっとりとした話し方で周囲を苛立たせる正社員。男性から非常にモテる。業務中に怪物の影響で姿が変わってしまう。
ゼッコ・ゼッコ: ミラと共に異動してきた正社員。語尾に特徴がある。ジュリアを裏切ろうとするが、どこか抜けている。
志摩: 戦略企画部部長。恫喝口調でエキセントリックな人物。物語終盤ではジュリアと敵対する。
タナトス: パワードスーツに身を包んだ賞金稼ぎ。ジュリアを挑発し、ゼッコを唆す狡猾さを持つ。物語の終盤で正体が明らかになる。
小野タイラー: 様々な組織を転々とする派遣社員で、ジュリアの元恋人。敵対勢力としてジュリアの前に立ちはだかる。
長山: 惑星開発会社「SRC」の取締役局長。DNA操作実験に関わる。老齢ながら高い戦闘力を持つ。
* 東アルタイル: 厚生労働省事務次官であり、本作の最終ボス。SRCの技術を利用し、従順な労働者の創造を企む。タイラーと瓜二つの容姿。

開発背景

本作の企画は、ジー・モードが2007年に発売したゲームアプリ『雪合戦。』が原案となっています。ディレクターを務めた栗田祐介氏は、『雪合戦。』の企画会議で、そのシステムを応用したRPGのアイデアを温めており、「雪玉をエネルギー波に置き換え、『ドラゴンボール』のように敵を倒す」という構想を描いていました。また、当時ジー・モードが運営していたRPG配信サイト「R.P.G-mode」において、大型タイトルの合間に気軽に楽しめる作品を求める声があったことも、本作の開発を後押しする要因となりました。

史上最強 宮本ジュリア