史籍集覧

『史籍集覧』（しせきしゅうらん）は、江戸時代までの日本の史書や記録を集成した叢書であり、元岡崎藩の儒学者であった近藤瓶城によって編纂されました。初版は1881年から1885年にかけて刊行され、その後、1900年から1903年にかけて改訂版が刊行されました。改訂版では、全465種1135巻という膨大な規模を誇ります。

この叢書の大きな特徴は、『群書類従』に収録されなかった諸書を広く集めている点にあります。内容は、通記、纂録、別記、雑類といったカテゴリに分類され、多岐にわたる史料が収録されています。

特に注目されるのは、戦国時代前後の合戦に関する記録が多数含まれている点です。この時代の歴史研究において、貴重な一次資料として活用されています。

『史籍集覧』は、歴史研究者にとって重要な資料群であり、長らく入手困難な状態が続いていましたが、臨川書店から復刻版が全33冊で1984年に刊行され、研究に利用しやすくなりました。また、国立国会図書館デジタルコレクションでも一部の冊子が公開されており、オンラインでの閲覧も可能です。

構成

『史籍集覧』は、多岐にわたる史料を収録しており、その内容は以下のように分類されています。

通記：歴史の流れを概観できるような記録
纂録：様々な情報を集めて編纂された記録
別記：特定の事件や人物に焦点を当てた記録
雑類：上記に分類されない様々な記録

関連情報

続史籍集覧：1893年から1898年にかけて刊行された続編も存在します。

外部リンク

『史籍集覧』 - コトバンク
* NDLJP:1920538 (国立国会図書館デジタルコレクション)

『史籍集覧』は、日本の歴史、特に戦国時代史を研究する上で欠かせない資料であり、その復刻とデジタル公開は、研究の進展に大きく貢献しています。

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