司馬遵

司馬遵（しば じゅん）

司馬遵（374年 - 408年3月8日）は、東晋時代の宗室であり、武陵忠敬王という地位にありました。字（あざな）は茂遠（もえん）です。

生涯

司馬遵は、武陵王であった司馬晞（しば き）の子として生まれました。384年に新寧王（しんねいおう）に封じられましたが、387年に父が亡くなったことで、武陵王の爵位を嗣ぐことになりました。その後、散騎常侍（さんきじょうじ）、秘書監（ひしょかん）、太常（たいじょう）、中領軍（ちゅうりょうぐん）といった官位を歴任しました。

桓玄（かんげん）が勢力を拡大すると、司馬遵もその下で働くことになり、金紫光禄大夫（きんしこうろくだいぶ）の位を与えられました。403年に桓玄が帝位を簒奪すると、司馬遵は彭沢侯（ほうたくこう）に降格され、領地へ赴くよう命じられました。しかし、夜間に船で淮水（わいすい）を渡ろうとした際に難破し、赴任を果たすことができませんでした。

その後、劉裕（りゅうゆう）らが兵を起こすと、司馬遵は再び武陵王に復帰しました。404年、劉裕らが建康（けんこう）を掌握すると、安帝（あんてい）の密詔を受けたと称して、司馬遵に政治を任せ、あらゆる政務を統括させました。司馬遵は侍中（じちゅう）・大将軍（だいしょうぐん）の位を加えられ、東宮（とうぐう）に入り、制書（せいしょ）や令書（れいしょ）を発行して政権を運営しました。

405年に安帝が建康に帰還すると、司馬遵は太保（たいほ）に任じられました。

408年3月8日に亡くなりました。享年は35歳でした。子の司馬季度（しば きど）が武陵王の爵位を嗣ぎ、散騎常侍に任じられました。

参考文献

* 『晋書』（巻64 列伝第34）

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