合同情報会議

合同情報会議：日本の情報収集・分析の中枢

合同情報会議は、日本の内閣における重要な会議体です。各情報機関の連携強化を目的とし、内閣情報会議の下部組織として機能しています。内閣官房副長官（事務）を議長に、関係省庁の局長級職員らが出席し、隔週で会合が開催されます。

合同情報会議の役割と特徴

内閣情報会議が組織の長によるトップレベルの会議であるのに対し、合同情報会議は、各機関のインテリジェンス部門の実務責任者レベルが集まり、具体的な情報共有や課題解決を図る点が大きな特徴です。諸外国のインテリジェンス・コミュニティーと類似した機能を有していますが、イギリスの合同情報委員会（JIC）のような専門の分析スタッフは配置されていません。

会議では、各機関が収集した情報を集約・連携させることを目的としていますが、高度なインテリジェンス情報は会議で共有されず、各機関が個別で報告するという課題も抱えています。近年では、情報評価も会議の目的の一つとして位置付けられています。

歴史と変遷

合同情報会議は、1986年7月の中曽根康弘内閣時代に、官房副長官の下部組織として非公式に設置されました。その後、1998年に内閣情報会議が正式に発足すると、その傘下組織として正式な地位を得ました。2008年以降は、情報評価機能の強化も重要な目的となっています。

組織と構成員

議長は内閣官房副長官（事務）が務め、構成員は以下の通りです。

内閣危機管理監
内閣官房副長官補（安全保障、危機管理担当）
内閣情報官
国家安全保障局長
内閣官房国際テロ情報集約室情報収集統括官
警察庁警備局長
防衛省防衛政策局長
公安調査庁次長
外務省国際情報統括官

必要に応じて、その他の省庁からも構成員が招集されます。会議の事務手続きは、内閣情報調査室が担当します。ただし、内閣情報調査室が会議そのものを主導しているわけではありません。

情報共有と課題

合同情報会議は、日本の国家安全保障にとって重要な情報共有の場ですが、情報共有の質や効率性向上のためにはさらなる課題が残されています。高度なインテリジェンス情報の共有不足や、各機関の情報のバラバラな報告といった問題は、依然として克服すべき課題です。これらの課題への対応は、日本の情報収集・分析体制の強化、ひいては国家安全保障の向上に直結する重要な問題です。

関連情報

国家安全保障会議 (日本)

関連資料（政府ウェブサイト等から入手可能な資料へのリンクを追記する可能性があります。）

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