合気道S.A.

合気道S.A.（シュート・アイキドウ）の概要

合気道S.A.は、合気道の一派であり、養神館合気道の創始者、塩田剛三の内弟子であった櫻井文夫が設立しました。彼は20年にわたる修行を経て、養神館合気道本部で六段位を取得し、その経験を背景に合気道の深化と実践を追求するため独自にこの団体を立ち上げました。

合気道S.A.の特徴

この団体は、養神館合気道を基盤としており、さらに打撃技や組手、試合形式を取り入れています。その試合形式は、以下の三つに分かれています：
1. 実戦・リアル合気道ルール トーナメント
2. 伝統合気道ルール トーナメント
3. 新人戦トーナメント

これらのトーナメントでは、他流派からの選手も参加できるため、合気道S.A.は内部の枠を超えた広範囲な競技者を受け入れる姿勢を持っています。

正式名称は「国際実践合気道連盟 合気道S.A.」であり、著名な選手としてはリクス実験リーグやトーナメントオブJなどに出場した奥田康則選手が挙げられます。

稽古と技術

合気道S.A.の稽古内容は、基本動作、型稽古、打撃稽古、さらには手首相撲（合気道技限定の組手）、合気組手（合気道技と打撃の融合）、試合という流れで段階的に進められます。組手の導入により、合気道技のコンビネーションや返し技の研究が活発化し、常に進化を続けています。

試合では、合気道技だけでなく、鎖骨以下への直接打撃が許可されており、掌打や蹴り技も使用されますが、一方で顔面への攻撃は禁止されるなどのルールがあります。このため、試合の動きが実戦的かどうかは議論の余地があります。

武器術と伝統技術

合気道においては、体術だけでなく短刀術、剣術、杖術といった武器術の稽古も行われています。武器取りの技術も取り入れられ、多様な武道の側面を学ぶことができます。また、年に二回、4月に体重別、10月に無差別のオープントーナメント「実戦・リアル合気道選手権大会」が開催されており、これも合気道S.A.の重要なイベントといえます。

遠隔教育の実施

合気道S.A.では、遠方に住む武道愛好者のために通信教育を提供しています。これにより、地理的な制約を受けずに、多くの人がこの武道を学ぶ機会を得られるように配慮されています。

試合形式の特色

合気道の他の流派でも乱取りや試合を行うものはありますが、合気道S.A.の試合は広く武道界への参加を促進している点が特筆されます。条件を与えられた中で、他流派の選手との競争ができるため、武道の発展に寄与することを重視しています。

このように、合気道S.A.は伝統を守りながらも、明確な実戦を意識した活動を行っており、多くの練習生と武道家たちにとって学びや成長の場を提供しています。

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