吉岡忍 (作家)

吉岡 忍（よしおか しのぶ）

吉岡忍は1948年7月6日生まれの日本を代表するノンフィクション作家です。彼は2017年から2021年まで日本ペンクラブの会長を務め、言論や報道の自由を積極的に訴える活動を展開しています。また、日本BS放送番組審議会やサテライト・サービス放送番組審議会、株式会社インタラクティーヴィ放送番組審議会の委員としても活躍しています。兄にあたる吉岡攻はオルタスジャパンの専務取締役兼ディレクターを務めています。

来歴・人物

長野県佐久市に生まれ育った吉岡は、長野県野沢北高等学校を卒業後、早稲田大学の政治経済学部に進学しました。大学在学中にはベトナム反戦運動に関与し、米軍脱走兵の逃亡支援を行う「ベ平連」の活動に参加しました。また、彼は「ベ平連ニュース」の編集長も務め、重要な報道を発信しました。

1969年には新宿駅西口地下広場で「新宿フォークゲリラ」を企画し、若者たちに対する重要なメッセージを発信しました。その後、ノンフィクション作家としてのキャリアをスタートし、1985年の日本航空123便墜落事故を取り上げた作品『墜落の夏 -日航123便事故全記録-』で第9回講談社ノンフィクション賞を受賞しました。彼の作品は、社会問題や人々の真実に迫る内容が多く、多くの読者に影響を与えています。

彼は日本ペンクラブで常務理事を務めた後、2005年には「マガジン9条」の発起人にもなりました。また、2008年からは地方テレビ局の報道番組を上映する「ドキュメンタリー酒場」を開催し、ドキュメンタリーや報道に積極的に貢献しています。2017年には日本ペンクラブ会長に就任し、残念ながら2021年6月には桐野夏生にその座を譲ることになりました。

著作

吉岡忍の著作は多岐に渡り、教育や社会問題、戦争、テクノロジーなど様々なテーマを扱っています。代表的な著作には『教師の休日 ルポルタージュ』（1980年）、『もう学校にはいられない 聖職を去る教師たちの証言 ルポルタージュ』（1983年）、『墜落の夏 日航123便事故全記録』（1986年）、『技術街道をゆく ニッポン国新産業事情』（1987年）、『日本人ごっこ』（1989年）などがあります。これらの作品は、彼が社会に対してどのように実践しているかを示す重要な資料となっています。

共編著と映画出演

さらに、吉岡は共編著の執筆や編集を手掛けており、『フォーク・ゲリラとは何者か』や、鶴見俊輔との『帰ってきた脱走兵 ベトナムの戦場から25年』などがあります。また2020年にはドキュメンタリー映画『戦車闘争』に出演しており、社会問題をテーマにした活動の幅広さを証明したと言えるでしょう。

以上のように、吉岡忍の活動や著作は日本社会における重要なテーマを扱い、多くの人々に影響を与え続けています。彼の言葉や作品は、これからも未来の日本を考える上で不可欠なものとなるでしょう。

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