吉岡辰弥

吉岡辰弥調教師：夢を追い、栄光を掴む

1976年生まれ、京都府出身の吉岡辰弥氏は、日本中央競馬会（JRA）栗東トレーニングセンター所属の調教師です。幼少期より父の影響で競馬に親しみ、小学6年生時には京都競馬場の乗馬センターに通うほどの熱心さを見せていました。

将来は騎手を目指し、競馬学校への入学を希望しましたが、身長が原因で断念。しかし、競馬への情熱は消えることなく、牧場勤務を経て、17歳でJRA競馬学校厩務員課程に入学しました。

1993年7月、藤岡範士厩舎の厩務員となり、同年12月からは調教助手として厩舎業務に携わります。長年に渡り、数々の名馬の育成に貢献しました。2008年3月には角居勝彦厩舎へ移籍。多くの馬を担当する中で、サートゥルナーリアなどの管理にも携わり、研鑽を積みました。

その後、2018年7月には中竹和也厩舎に移籍。そして、2019年、念願のJRA調教師免許試験に合格します。開業までの間は、技術調教師として中内田充正厩舎に所属し、更なる経験と知識を蓄えました。

2020年、晴れて調教師として開業。定年引退した山内研二厩舎を引き継ぎ、3月15日に行われた中京6Rで、トゥインクルリーフに騎乗し初出走・初勝利という偉業を達成しました。これはJRA設立以来27人目、現役では9人目という快挙です。

開業2年目となる2021年には、ユニコーンステークスでスマッシャーが勝利し、重賞初制覇を成し遂げます。さらに同年12月には、名古屋グランプリでヴェルテックスが優勝し、地方重賞初制覇という記録も樹立しました。

そして2024年、さらなる飛躍を遂げます。定年引退した中野栄治厩舎から引き継いだブローザホーンで、天皇賞（春）では2着と惜しくも勝利を逃しましたが、続く宝塚記念で見事1着となり、GI初制覇を達成しました。この勝利は、吉岡調教師にとっても、鞍上を務めた菅原明良騎手にとっても大きな喜びとなりました。

吉岡調教師は、長年の経験と情熱、そして人馬への深い愛情を携え、数々の名馬を育成してきました。その手腕は、管理馬の活躍からも明らかです。スマッシャー、ジャスティンロック、ヴェルテックス、ディクテオン、ノーブルロジャー、ディスペランツァ、そしてブローザホーンなど、数々の活躍馬を送り出し、日本競馬界に貢献し続けています。

現在も、調教助手である田嶋翔氏らと共に、厩舎を率いています。吉岡辰弥調教師の今後の活躍にも、大きな期待が寄せられています。その手腕と情熱は、これからも多くの競馬ファンを魅了し続けることでしょう。

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