吉崎響

吉崎響：アニメーションと映像表現のパイオニア

吉崎響（よしざき ひびき）氏は、1980年3月10日生まれの日本の映像ディレクター、監督であり、スタジオカラーに所属しています。東京都中野区出身で、多摩美術大学情報デザイン学科を卒業。永易直樹氏とのVJユニット「COTOBUKI」でも活動していました。

キャリアの軌跡：多様な才能の開花

吉崎氏のキャリアは、立川美術学院時代、山賀博之氏に見出されガイナックスに出入りするところから始まりました。1999年には多摩美術大学に入学、在学中は六本木、渋谷、新宿、吉祥寺、八王子など、幅広い地域でVJ活動も展開。さらに森本晃司氏の誘いを受け、スタジオ4℃にも出入りするなど、早くから多様な環境で研鑽を積みました。

卒業後の2003年からは、MVやPV制作、そして『マクロス』シリーズなどのアニメ作品でモニターグラフィックスデザインを手掛け、着実にスキルを磨いていきます。2010年にはクラムボンの『KANADE DANCE』MVのディレクションを手がけ（アニメーション制作はサテライト）、同年の『映像作家100人2011』にも選出されるなど、着実に頭角を現し始めました。

2012年には『ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Q』でデザインワークス、モニターグラフィックスデザインディレクターとして参加。そして2014年、自身初のオリジナル監督作品である『ME!ME!ME!』（feat. daoko/TeddyLoid）を発表、日本アニメ（ーター）見本市上半期で再生回数ナンバーワンを記録し、国内外で高い評価を獲得しました。

近年は本名での活動が増え、2022年にはEveの映画作品『Adam by Eve: A Live in Animation』内の楽曲『暴徒』のMV制作でNetflix作品に初参加するなど、その活躍の場はますます広がっています。

多岐にわたる活動と作品：映像表現の探求

吉崎氏の作品リストは実に多岐に渡ります。アニメーション作品への参加は『マクロスゼロ』から始まり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Q』、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』など、数々の話題作に携わってきました。また、『夜桜四重奏 - ツキニナク -』では初めて作画メインのアニメ作品に参加、自身の幅を広げました。

MV制作においても、数多くのアーティストの作品を手がけ、独特の世界観と高い技術力で知られています。クラムボンの『KANADE DANCE』や、daoko、TeddyLoidとのコラボレーションによる『ME!ME!ME!』などが代表的な作品です。その他にも、ゲーム、CM、イベント映像など、多様なメディアで活躍し、その才能を発揮しています。

人物像：多趣味なクリエイター

バイク、車、サバイバルゲーム、登山、DJなど、多趣味な一面も持ち合わせています。森本晃司氏や田中達之氏への憧れからアニメーターを目指したという吉崎氏。高校時代には『MEMORIES』やケン・イシイのMVなどに影響を受けたというエピソードからも、その創作への情熱が伺えます。

2019年には突発性難聴で活動を休止していましたが、2020年にはHALのTVCMで復帰を果たし、現在も精力的に活動を続けています。

まとめ：進化し続けるクリエイター

吉崎響氏は、アニメーション、MV、CMなど、様々な分野で才能を発揮する稀有なクリエイターです。常に新しい表現方法を探求し、進化し続けるその姿勢は、今後の日本のアニメーションシーンを大きく彩っていくことでしょう。 その多様な活動、そして高い技術力と独創的な発想力は、多くのクリエイターに影響を与え続けています。今後の活動にも、大きな期待がかかります。

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