立川美術学院

立川美術学院（たちかわびじゅつがくいん）は、東京都立川市錦町に所在する美術系大学受験のための予備校です。通称「タチビ」として知られています。その起源は、1969年にミロ画材によって運営されていた立川現代美術研究所に遡ります。その後、武蔵野美術大学の美育研究会（後の造形教育研究会）の長であった都守健一氏が研究所を引き継ぎ、立川美術学院と改称しました。2009年には創立40周年を迎え、長年にわたり美術教育に貢献しています。

立川美術学院は、美術の世界で活躍する多くの人材を輩出してきました。特に、現代美術家の村上隆氏は、かつて本学院の受講生であり、後に日本画科の講師を務めていたことでも知られています。また、漫画家の西原理恵子氏も在校時の経験を、著書『上京ものがたり』やエッセイ、インタビューなどで語っており、学院での学びが彼女のキャリア形成に大きな影響を与えたことが伺えます。

学院には、様々な専門分野をカバーする学科とコースが設置されています。学科としては、デザイン・工芸科（昼間部・夜間部）、油絵科、日本画科、美大学科があり、さらに高校1・2年生を対象とした基礎科、中学生を対象とした基礎科、そして通信教育科も用意されています。これらの学科に加え、より専門的な学びを深めるための総合コースも充実しており、デザイン・工芸総合コース、油絵総合コース、彫刻総合コース、日本画総合コース、映像・先端芸術総合コース、芸術学・美術教育総合コース、美大学科総合コースなどが設けられています。これらのコースでは、受験対策だけでなく、各分野の知識や技術を幅広く学ぶことができます。

立川美術学院の主な出身者としては、現代美術家の村上隆氏、中村政人氏、アーティストの松の木タクヤ氏、日本画家の後藤仁氏、漫画家の西原理恵子氏、著作家のゲッツ板谷氏、映画監督の池田将氏、アニメーション監督の吉崎響氏など、多岐にわたる分野で活躍する著名人が名を連ねています。これらの卒業生たちの活躍は、学院の質の高い美術教育の証と言えるでしょう。

学院に関する詳しい情報は、参考文献として挙げられている中村政人氏の論文「美術と教育プロジェクト」『美術手帖』（美術出版社）1999年5月号や、立川美術学院の紹介記事で確認できます。また、公式サイトでは、最新の情報や入学案内などが提供されています。

立川美術学院は、美術の世界を目指す人々にとって、確かな知識と技術を習得するための重要な場所であり、多くの才能を育み続けています。

参考文献

中村政人「美術と教育プロジェクト」『美術手帖』（美術出版社）1999年5月号
立川美術学院の紹介

外部リンク

* 公式サイト

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