吉澤はじめ

日本のジャズピアニスト、キーボーディスト。

生い立ちと初期
1965年、東京都に生まれる。本名は吉澤 朔（よしざわ さく）。父は俳優の吉沢京夫、母は声優の槙伸子という、共に芸能界で活躍した両親のもとに育つ。兄は劇作家・演出家の吉澤耕一、妹はピアニストの吉澤京子であり、芸術に深く関わる家庭環境が彼の音楽的素養を育んだ。一部の作品では、英語表記の「HAJIME YOSHIZAWA」名義を使用している。

キャリアの展開
1991年、世界的に知られるドラマー、ピーター・アースキン（彼にとって叔父にあたる）の協力を得て、1stアルバム『Hajime』を発表し、プロとしてのキャリアを本格的にスタートさせた。
1993年からは、大沢伸一率いる人気ユニット、MONDO GROSSOに初期メンバーとして参加。キーボーディストとしてその革新的なサウンド構築に貢献し、グループの成功を支えた。MONDO GROSSOを離れた後、1997年にはCosmic Villageの活動に参加し、自身の音楽性をさらに探求した。

プロデュースと多様な活動
プレイヤーとしての活動に加え、プロデューサーとしてもその才能を発揮。bird、ACO、Monday満ちるなど、日本の音楽シーンを彩る多くのシンガーやアーティストたちの楽曲プロデュースを手掛け、彼らの魅力を引き出しつつ、自身の音楽的な視点を加えた。また、その活躍はCM音楽の世界にも及び、森永乳業「カフェラッテ」やパルコといった企業のテレビCM音楽を担当。多くの人々の耳に残る印象的なサウンドを生み出した。

ユニット活動
2000年には、サックスの中村雅人、ベースの池田潔、ドラムの藤井伸昭と共に、ジャズを基盤とした実力派ユニット、SLEEP WALKERを結成。このグループでは、より深くジャズの探求を行いながらも、従来の枠にとらわれない自由なアプローチで注目を集めた。SLEEP WALKERの活動終了後も、ジャズトランペット奏者の五十嵐一生、ベーシストの荒巻茂生、ドラマーの本田珠也といった優れたミュージシャンたちとのユニット「世界逸産」や、自身の名を冠したトリオ「BOOT」など、様々な形態での演奏活動を精力的に展開した。

現在
2018年からは、ベーシストの岩見継吾、ドラマーの永田真毅と共に新たなバンドを結成し、ライブやレコーディングなど、現在も精力的に活動を続けている。ピアニスト、キーボーディストとして、そしてプロデューサーとして、吉澤はじめはその豊かな音楽性と柔軟な発想で、日本の音楽シーンにおいて独自の存在感を放っている。

主なディスコグラフィ
Hajime (1991年 / 日本発売 2006年)
Violet Lounge (2000年)
I'm with you (2002年)
HAJIME YOSHIZAWA (2002年)
Music From The Edge Of The Universe (2005年)
Echo from Another Side of the Universe (2006年)
Japan (2008年)
INNOCENT NOCTURNE (2008年)
Inner Illusions (2014年)
8∞8 (Infini-eighty) (2017年) - 初のピアノソロアルバム
* DOUBLE MOON (2017年)

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