吉田カバン

吉田カバンは、株式会社吉田が展開する鞄メーカーとしての通称です。創業者の吉田吉蔵が1935年に吉田鞄製作所を設立したことに始まり、1951年に株式会社吉田へと組織を改めました。本社は東神田に位置しています。

1962年には、自社ブランドである「PORTER」を立ち上げ、ホテルなどで鞄を運搬するポーターに由来するブランド名で広く知られるようになりました。1983年には、PORTERの代表的なシリーズである「TANKER」を発表し、翌年の1984年には「LUGGAGE LABEL」ブランドを新たに展開を開始しました。

1981年には、当時のチーフディレクターが日本人として初めて「NYデザイナーズ・コレクティブ」のメンバーに選出され、国際的にも注目を集めました。吉田カバンは、創業80年以上の歴史を持ちながら、インラインアイテムだけでなく、様々な業界の企業やブランドとのコラボレーションを積極的に行っています。藤原ヒロシプロデュースの「HEAD PORTER」や、BEAMSとの協業ショップ「B印YOSHIDA」など、多様な展開を見せています。

ブランド一覧

PORTER
吉田カバンの主力ブランドであり、ホテルでのポーターの業務にちなんで名付けられました。
LUGGAGE LABEL
1984年に誕生したブランドで、高い品質とデザインを重視するユーザーをターゲットとしています。
YOSHIDA
2004年に登場したブランドで、当初は海外市場での展開を視野に入れていましたが、後に国内でも独自の商品を展開するようになりました。
PORTER GIRL
2009年に登場した女性向けブランドで、機能性と女性らしいデザインが特徴です。
POTR
2022年11月にファーストラインをリリース。「ひとつのステッチが人と暮らしをつなぐ。世界が近くて多様性があふれる時代。様々な人たちのライフスタイルに寄り添いながら暮らしを豊かにする。」をコンセプトにしている。

過去には「Porter dash」というブランドも展開していました。

店舗展開

2019年5月現在、吉田カバンは直営店、オンリーショップ、コンセプトショップの3つの形態で店舗を展開しています。

直営店
PORTERブランドの直営店が、表参道、丸の内、大阪に3店舗展開しています。
オンリーショップ
「KURA CHIKA by PORTER」は、国内外に24店舗（2019年5月現在）を展開しています。海外店舗は香港、マカオ、台湾に計9店舗あります。店名の「KURA CHIKA」は、創業者の吉蔵の「蔵」と妻の千香の名前を組み合わせたものです。
コンセプトショップ
「PORTER STAND」は、駅などの雑踏に面した場所で展開されており、「スタッフと客があらゆるコミュニケーションを図る場所」というコンセプトで作られています。品川駅、東京駅、京都産寧坂に店舗があります。
「POTR」はPORTER STANDに続いて誕生した店舗形態です。PORTERの略字であり、ファクトリーをイメージした内装が特徴です。
「PORTER SEOUL」は韓国のソウル市内に展開されている海外店舗です。

その他

吉田カバンは、テレビ番組「カンブリア宮殿」でも紹介され、その製品に対するこだわりが広く知られています。また、関連書籍も多数出版されており、ブランドの歴史や哲学、ものづくりへの姿勢を学ぶことができます。

関連ブランド

ポータークラシック：吉田カバンのチーフディレクターであった吉田克幸が独立し、2007年に立ち上げたブランド。
KICHIZO/キチゾウ：株式会社ポータークラシックが2010年4月に展開を開始したブランド。ブランド名は吉田カバン創業者の吉田吉蔵に因んでいます。
* HARVEST LABEL / ハーヴェストレーベル：吉田カバンでPORTER、LUGGAGE LABELを手がけたデザイナー山口幸一が1995年に立ち上げたブランド。

吉田カバンは、その品質の高さと革新的なデザインで、国内外の多くのファンを魅了し続けています。

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