吉田好雄

吉田 好雄 (よしだ よしお)

1921年11月24日に広島県広島市で生まれた吉田好雄は、大日本帝国陸軍のエースパイロットとして名を馳せました。最終階級は大尉で、戦局において数々の戦功を挙げたこの人物の生涯と業績を振り返ります。

経歴の始まり

吉田は1939年11月に陸軍航空士官学校に入校し、1942年3月に第55期生として卒業しました。少尉の肩書きを持ち、初めての配属先は満州国の杏樹に駐留していた飛行第70戦隊で、二式単座戦闘機二型丙に搭乗しました。

戦闘機パイロットとしての活躍

1944年の2月には、帝都防空のために千葉県松戸飛行場に移動しました。その後、同じ年の7月には南満州の防空の任務を負って鞍山に転進しました。9月8日、アメリカ陸軍航空軍のB-29重爆撃機108機が鞍山を攻撃した際、吉田はその攻撃に応戦し、初めての戦果を上げることに成功しました。

11月には飛行第70戦隊が内地に帰還し、千葉県柏飛行場でB-29迎撃任務に従事しました。1945年2月には中尉に昇進し、第3中隊長としての任務を担いました。この時期、吉田は連続してB-29を撃墜しており、3月10日、4月13日、15日の各日にそれぞれ1機ずつ、さらに5月24日には2機、5月25日には1機を撃墜しました。これにより、彼は軍のエースパイロットの一人となりました。

戦闘機の特長と戦果

吉田が操縦していた戦闘機は、全面無塗装の銀色の機体に6個の撃墜マークが描かれた二式単座戦闘機二型丙でした。特に夜間の迎撃任務では、照空灯を使ってB-29に接近し、40mmの自動噴進砲によって効果的な攻撃を行いました。

彼の戦績は印象的で、B-29を合計6機撃墜し、さらに不確実撃墜が1機あり、これにより戦隊内での撃墜数は第2位という成績を収めました。1945年8月10日には、彼の功績に対して第12方面軍司令官から表彰状と陸軍武功徽章（乙）が授与されました。

終戦とその後

戦隊は1945年6月から四式戦闘機への機種改変を開始しましたが、戦争終結によりこれの実戦参加の機会はありませんでした。終戦前、戦隊はロケット戦闘機「秋水」の装備を計画していましたが、実際には配備されませんでした。吉田はこの新型機の操縦者として医学検査も受けましたが、秋水の運用は夢に終わりました。

1976年9月7日、吉田は広島市で病により逝去しました。享年54。彼の没年月日は長年明らかにされていませんでしたが、後に広島市の加藤友三郎顕彰会の会報で発表されました。

まとめ

吉田好雄の戦闘機としての経験とその功績は、彼の生涯における特筆すべき出来事として語り継がれています。彼は日本の航空史において不可欠な存在であり、その勇敢な戦いは後世に語られることでしょう。また、彼のようなパイロットたちの努力によって、日本の空を守るために尽くした歴史も忘れてはなりません。これからも吉田の業績を振り返り、次世代へとその精神を伝えていくことが重要です。

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