吉田恒昭

吉田 恒昭（よしだ つねあき）について

吉田恒昭は1946年に栃木県で生まれ、日本を代表する土木工学者です。彼は東京大学の名誉教授として、長年にわたって学問と実務の両方で貢献をしてきました。彼の研究分野は、特にアジア地域における社会基盤の整備と開発援助に関連しており、その業績は国内外で高く評価されています。

学歴とキャリアの始まり

吉田は1962年に渋谷区立鉢山中学校を卒業し、その後、1965年には東京都立駒場高等学校を卒業しました。在学中にはサッカー部に所属しており、スポーツにも親しんでいたようです。大学では東北大学の工学部に進学し、土木工学を学びました。1971年に卒業した彼は、日本工営に入社し、職業人生をスタートさせました。その後1977年には国際開発センターで研究員としても活動し、国際的な視野を持つようになります。

海外での学び

1978年にはロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに進学し、開発経済学を専攻しました。ここで彼はM.Phil（経済学修士）を取得し、国際的な開発問題への理解を深めました。帰国後の1981年、アジア開発銀行に入行し、様々な開発プロジェクトに携わります。1989年には主任計画官に就任し、重要なポジションを担いました。

学術界への貢献

1989年からは東京大学大学院工学系研究科の教授として、土木工学の教育と研究に貢献しています。1992年には博士（工学）の学位を取得し、その後も数々の教職や委員を歴任しました。アジア・太平洋賞特別賞や日本港湾協会論文賞を受賞し、その卓越した業績が広く認められています。

国際協力活動

吉田は国際協力においても積極的に関わりを持ち続けました。2000年からは拓殖大学国際開発学部でも教授として指導し、2002年には国際協力事業団の環境社会配慮ガイドライン委員に就任しました。さらに、国際協力機構においても様々なプロジェクトに参加しており、都市インフラや交通に関わる研究を推進しています。

定年退職後の活動

2010年に東京大学を定年退職した後も、彼の貢献は続きました。退職後は、カンボジアのプレアヴィヒア寺院近くで強制移住された住民支援活動に従事し、「エコ村」として知られる地域の支援を行っています。また、NPO法人アジアの誇り・プレアビヒア日本協会の理事としても活動し、地域の持続可能な発展に寄与しています。

彼の業績は学術界のみならず、国際協力の現場においても非常に大きな影響を与えており、今後もその活動が注目されています。

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