吉田比砂子

吉田比砂子

吉田比砂子（よしだ ひさこ、1924年9月11日 - ）は、日本の著名な児童文学作家です。彼女は南原湖実という別名でも作品を発表していました。

生涯

岡山県出身の吉田比砂子は、東京府立第一高等女学校を卒業しました。その後、児童文学の世界に入り、数々の作品を世に送り出しました。

受賞歴

彼女の作品は、その質の高さから多くの評価を受け、数々の賞を受賞しています。

1960年：『雄介の旅』で講談社児童文学作品賞を受賞。
1963年：『コーサラの王子』で産経児童出版文化賞を受賞。
1976年：『マキコは泣いた』で小学館文学賞を受賞。
1997年：児童文化功労者として日本児童文学者協会から表彰。
1998年：『すっとこどっこい』で日本児童文芸家協会賞を受賞。

主な著書

吉田比砂子の作品は、子供たちの心に深く響くものが多く、長年にわたり読み継がれています。以下は彼女の主な著書の一部です。

『雄介の旅』（講談社） 1960
『コーサラの王子』（講談社） 1963
『なにを見んとて野に出でしか』（南原湖実名義、東邦出版社） 1970
『あくまのクーちゃん』（理論社） 1972
『青春の中国記』（南原湖実名義、東邦出版社） 1974
『マキコは泣いた』（理論社） 1975
『目が見えなくても』（講談社） 1977.10、のち青い鳥文庫
『おこりんぼ大将』（理論社） 1978.1
『コッペが飛んだあ』（旺文社） 1978.12
『はてなのおにえもん』（太平出版社） 1979.11
『しず子のせんそう』（小学館） 1980.8
『おばけのがっこう』（太平出版社） 1980.9
『雨っこ雲のぼうけん』（太平出版社） 1981.4
『お母さん、すきになっちゃった』（佑学社） 1983.3
『モモコひとり旅』（理論社） 1985.3
『はるかなり ある中国残留孤児の記録』（小学館） 1987.8
『泣くな! 男、真次郎 ある引き揚げ孤児の物語』（佑学社） 1987.10
『億おく長者になりたい? エリカ、その夏の二週間』（けやき書房） 1994.12
『すっとこどっこい』 全4部（アテネ社） 1998.8

伝記

彼女は伝記の執筆も行っており、子供向けに偉人の生涯を紹介する作品も手がけています。

『アンデルセン』（国土社、子ども伝記全集） 1968
『ヘレン＝ケラー』（講談社、講談社の子ども伝記)） 1980.3
『ジンギスカン』（ぎょうせい、世界の伝記） 1980.5
『パスツール』（ぎょうせい、世界の伝記） 1980.12
『太平洋にかけた平和の橋 世界のために働いた新渡戸稲造』（佼成出版社） 1986.10
『シュトラウス ようこそワルツの国へ』（音楽之友社、ジュニア音楽ブックス） 1992.12

翻訳

海外の児童文学作品の翻訳も手がけており、海外の優れた作品を日本の子供たちに紹介する役割も果たしました。

『オルコット物語』（コーネリア・メグス、白木茂共訳、岩崎書店、オルコット少女名作全集） 1961
『少女記者ペギー』（バグビー、岩崎書店） 1963、のちフォア文庫
『ライラックの花かげに』（オルコット、集英社） 1975
『イングマルソン家の人びと エルサレム 1』（セルマ・ラーゲルレーヴ、けやき書房） 1996.2

関連項目

日本の小説家一覧
児童文学作家一覧

吉田比砂子は、日本の児童文学界において重要な役割を果たした作家の一人として、その功績は永く語り継がれることでしょう。

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