吉田猪佐喜

吉田 猪佐喜

吉田 猪佐喜（よしだ いさき）は、1915年7月24日に熊本県に生まれ、1982年4月10日に逝去したプロ野球選手です。ポジションは外野手であり、長きにわたる活躍が多くのファンに記憶されています。彼は1950年から1952年まで「吉田 和生」という名前で登録していました。

来歴・人物

吉田は熊本工業高校から門司鉄道管理局を経て、1939年に名古屋軍に入団しました。当時、1938年に施行された綿製品禁止令によって野球用具の質が低下し、選手たちが厳しい環境下でプレーを余儀なくされました。その中でも、彼は名古屋軍の中軸を担い、1940年には3本塁打55打点を記録しました。この成績はいかに彼がチームにとって重要な選手であったかを示しており、その後も名古屋軍の中心打者として活躍を続けました。

しかし、1944年、彼は召集され、第二次世界大戦の影響で厳しい状況に置かれました。終戦後はシベリアでの5年にわたる抑留を経験し、彼の人生は一転することになります。1950年、ようやく松竹ロビンスに入団し、プロ野球界に戻ることができました。帰還後の彼は、木村勉と併用されながらも主に6番打者として起用され、当時最強の水爆打線の一角を担いました。

特に注目すべきは、彼が91試合に出場しながらも4試合連続本塁打を記録するなど、その活躍は目を引きました。彼にとって初めての二桁本塁打である13本を放つことで、松竹ロビンスをセ・リーグ初のリーグ優勝へ導く重要な役割を果たしました。その後もチームの中核選手として活躍し続け、1952年に引退を決意しました。

引退後はロビンス交通で勤務し、プロ野球選手としてのキャリアを全うしました。

背番号・登録名

• - 背番号:

- 15 （1939年 - 1943年）
- 9 （1950年 - 1951年）
- 5 （1952年）

• - 登録名:

- 吉田 猪佐喜 （よしだ いさき、1939年 - 1943年）
- 吉田 和生 （よしだ かずお、1950年 - 1952年）

人物の影響

吉田猪佐喜は、熊本県出身のスポーツ界で重要な役割を果たした選手の一人として評価されています。彼のプレーは、名古屋軍から松竹ロビンスにいたるまで多くの野球ファンの心に残り、特に水爆打線の一員としての存在は記憶に新しいものです。1926年生まれの彼は、68歳でこの世を去りましたが、その業績は今もなお語り継がれています。彼の名前は、中日ドラゴンズや松竹ロビンスの選手一覧にも残っており、熊本県出身の偉大なスポーツマンとして多くの人々に親しまれています。

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