吉祥寺 (岩手県大槌町)

虎龍山 吉祥寺（こりゅうざん きっしょうじ）

岩手県上閉伊郡大槌町にある曹洞宗の寺院。山号は虎龍山。

歴史

1615年（元和元年）、宮古市津軽石の瑞雲寺の住職、一機文朔によって開山された。

創建から約100年後の1716年（享保元年）に、地元の豪商であった前川善兵衛の三代目である助友によって、現在の場所に移築された。

その後、山門をはじめ、本堂、開山堂、鐘楼、東司、浴司、地蔵堂など、多くの堂宇が前川善兵衛の五代目である富能の代まで、長期間にわたり建立された。

しかし、1909年（明治42年）に発生した火災により、山門と土蔵を除く全ての建物が焼失してしまう。

1948年（昭和23年）に本堂の再建に着手したが、完成したのは1975年（昭和50年）であり、再建には長い年月を要した。

天然記念物

かつて、境内には町指定の天然記念物であるイチョウの木があった。

しかし、樹勢を診断した結果、腐朽菌による腐朽が進行しており、倒木の危険性があることが判明したため、天然記念物の指定は解除された。

現地情報

所在地

岩手県上閉伊郡大槌町吉里吉里4丁目4-7

交通アクセス

三陸鉄道リアス線 吉里吉里駅より徒歩10分
三陸縦貫自動車道 大槌ICより車で10分

周辺

* 吉里吉里善兵衛歴代の墓

その他

吉祥寺は、地域の歴史と文化を伝える重要な寺院である。

火災による焼失、その後の再建という歴史を経て、今もなお地域の人々に心の拠り所として親しまれている。

また、かつて天然記念物であったイチョウの木は、自然の厳しさと、その変化を教えてくれる存在である。

訪れる際には、静寂な境内の中で、歴史の重みを感じていただきたい。

外部リンク

吉祥寺

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