同時配達

同時配達について

同時配達とは、日本郵便が提供するサービスで、第三種郵便物や第四種郵便物、ゆうパック、ゆうメールなどの郵便物以外の送達物（以下「第三種郵便物等」と記述）と同時に、第一種郵便物（手紙）を配達する制度です。この制度を利用することで、通常は信書の同封ができない第三種郵便物等に、手紙を添えて送ることが可能になります。ただし、同時配達にはいくつかの条件があり、注意が必要です。

同時配達の対象となるもの

同時配達の対象となるのは以下の通りです。

第三種郵便物
第四種郵便物
ゆうパック、ゆうメールなど郵便以外の送達役務に係る荷物
ゆうパケット、クリックポスト（おもて面に余白がある場合。局長に要確認）

レターパックやスマートレターは、同時配達をしなくても信書を同封できます。
また、日本郵便のサービスであるため、ゆうパック以外の宅配便サービスでは利用できません。

同時配達できる郵便物の条件

同時配達できる郵便物は、以下の条件を満たす必要があります。

第一種郵便物であること：定形外郵便物は不可。実質的には定形郵便物または郵便書簡に限られます。
重量制限：50g以下（郵便書簡は25g以下）。これを超えると別便での郵送となります。
宛名：「第三種郵便物等」と同一であること。封書の宛名省略は不可。
貼り付け方法：「第三種郵便物等」の表面に密着させ、剥がれないように固定する。また、切手や宛名などの必要事項を隠さないように貼り付ける。
表面表示：おもて面に「同時配達」と明記する（朱書きでなくても可）。
郵便料金：別途、郵便料金または切手が必要です。
特殊取扱不可：速達や書留などの特殊取扱はできません。ただし、「第三種郵便物等」に適用された速達や追跡サービスは、同時に配達されるため実質的に享受できます。

注意点

差し出し場所：基本的に郵便局の窓口に差し出します。コンビニエンスストアなど、郵便窓口以外の場所では受付できない場合があります。
郵便局員の対応：非正規の郵便局員が受付を拒否したり、同時配達郵便物を剥がそうとするケースがあるため、注意が必要です。必要に応じて局長に相談しましょう。
郵便ポストへの投函：「第三種郵便物等」が郵便ポストに投函可能な場合は、同時配達扱いとして投函できますが、集配局に確認するのが確実です。

信書の取り扱いについて

同時配達は、第三種郵便物等に信書を同封できないという制限を補うための制度です。しかし、制限が多く、郵便料金も別途必要となるため、料金面でのメリットは限られます。

この制度を利用する主なメリットは、

第三種郵便物等と信書を同時に送ることができる点
「第三種郵便物等」に対する速達サービスや追跡サービスを同時に享受できる点（適用した場合）

です。

なお、ゆうパックなど郵便法が適用されない荷物には、手紙などの信書は同封できません。ただし、貨物の送付と密接に関連する添え状や送り状は、封をせずに同梱することができます。

例：

貨物の送付目的や処理に関する簡単な通信文
送付に関する挨拶文

第三種郵便物や第四種郵便物には、同封できる物や外装に記載できる事項に細かい規則がありますので、注意が必要です。

その他

似たような取り扱いに小包葉書があります。これは2003年3月に制度としては終了しましたが、経過措置として、はがき料金との差額分の切手を貼ることで利用できます。ただし、私製の小包葉書は認められていません。

また、新聞などの第三種郵便物には、郵便帯紙（郵便帯封）が使用できます。これは、一般向けの販売は終了しましたが、既存の第三種郵便物向けには現在も有効です。郵便帯封には、信書に該当しない範囲で、一般向けの通信文を載せることができます。

出典

日本郵便　内国郵便約款第81条

関連項目

手紙
* 信書便

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