名古屋大学豊田講堂

名古屋大学豊田講堂について

名古屋大学豊田講堂は、名古屋市千種区の名古屋大学東山キャンパスに位置する講堂であり、同大学のアイコン的存在です。この建物は1960年に著名な建築家槇文彦の設計により完成しました。講堂は、鉄筋コンクリート造で地下1階、地上3階建てとなっており、1,612席の客席を備えています。主に、大学や附属の中学校・高等学校の入学式や卒業式などの重要な行事がここで行われています。

1993年に名古屋市によって「都市景観重要建築物」に指定され、2003年にはDOCOMOMO JAPANによって日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選ばれました。そして、2011年には国の登録有形文化財に登録され、このように多くの評価を得ていることから、豊田講堂は日本を代表するモダニズム建築の一つとして位置付けられています。

豊田講堂の名前は、トヨタ自動車工業（現在のトヨタ自動車）が寄付を行ったことに由来しますが、創立者である豊田佐吉に因んだ読みが「とよだこうどう」であることに留意していただきたいです。この誤解が生じないよう、正しい読み方を理解することが重要です。

歴史と改修工事

豊田講堂の建設には、トヨタ自動車工業の意向が強く反映されており、設計は槇文彦が担当し、施工は竹中工務店が行いました。1960年に完成後、長い間大学の中心的役割を果たしてきました。しかし、2001年に老朽化が進んだため、名古屋大学は「芸術文化プラザ」の整備計画を発表しました。この計画では、豊田講堂の再生と機能の拡充が重要な柱となり、トヨタ自動車などトヨタグループの寄付を受けて改修が進められました。

2006年12月から始まった工事では、耐震補強や外壁の復元、アトリウムの増設、ホールの改善などが実施されました。工事は2007年11月末に竣工し、2008年2月に竣工式が行われました。この改修工事の間、大学の重要な行事は愛知県体育館で行われたため、多くの関係者が豊田講堂の再開を待ち望んでいました。

施設の特徴

豊田講堂の外観には、正面右側に特徴的な柱が配置されており、これは西側の街と東側の森を結ぶ門の役割を持っています。この部分からは、名古屋市中心部の美しい景色を楽しむことができ、訪れる人々にとって印象的な体験となっています。屋上には時計台があり、1994年度からは赤色LEDのイルミネーションが施されていましたが、2001年以降は青色LEDに変更されました。この青色LEDの設置は、名古屋大学の教授であった赤崎勇が青色LEDを開発したことを記念したもので、豊田合成の寄付を受けて実現されました。

名古屋大学の東山キャンパスは真ん中に幹線道路が通り、正門が存在しませんが、豊田講堂は「門」をイメージして設計されており、合格発表や入学・卒業式などの大きなイベントが行われることから、実質的には名古屋大学の象徴的な入り口ともいえます。このように、豊田講堂はだけでなく、名古屋大学の文化的な中心地としても重要な役割を持っています。

脚注

（ここには関連する脚注が入るはずですが、詳細は省略します）

外部リンク

• - 豊田講堂紹介 | ビデオアーカイブ - 名古屋大学

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