名古屋市千種図書館

名古屋市千種図書館

名古屋市千種図書館は、愛知県名古屋市千種区田代町に位置する名古屋市図書館の分館です。1968年の開館以来、地域の皆様に親しまれてきました。

歴史

千種図書館の歴史は、1967年に遡ります。当初、新池埋立地を予定地として計画が進められましたが、その後、田代町字瓶杁1番地の137に敷地が変更されました。開館に先立ち、区政協力委員協議会議長からビデオ装置一式が寄贈され、図書館のサービスの充実が図られました。

1968年10月9日、市内9番目の図書館として開館式が行われ、千種区の文化・学習拠点としての歩みが始まりました。そして、2027年には、池下に完成予定の千種区役所等複合庁舎内へ移転することが計画されています。

特色

開館当初、千種図書館には、女性向けの「コスモスコーナー」が設置されていました。これは、ギリシャ語の「秩序」を意味する「コスモス」と、コスモスの花言葉である「女性の真心」に由来するものでした。また、寄贈されたビデオ装置を活用した視聴覚室も設けられ、教養番組や行事の様子をビデオで提供していました。

建物の構造にも特徴があります。図書館の北側には愛知県道60号名古屋長久手線（東山通）が、南側には名古屋高速2号東山線が通る計画があったため、騒音対策として窓が小さく、または窓がない設計となりました。

貸し出し方式

開館当初、千種図書館では、児童・高校生と一般利用者を分けて貸出利用券を発行し、主にスリップ方式を採用していました。特に児童向け貸し出しには力を入れており、開館翌年には変型ブラウン方式ともいえる貸出方法を導入しました。1973年には、貸出処理を簡略化するフォト・チャージング方式を導入しましたが、コストの問題から1976年には元のスリップ方式に戻されました。

ライブラリーバス

図書館が住宅地から離れた場所に位置していたため、1970年6月から、区内各地を巡回する「ライブラリーバス」の運行が開始されました。これは、名古屋城東ライオンズクラブがバスをチャーターし、区内の小学校と図書館を結ぶものでした。その後、名古屋東山ライオンズクラブの協力により「母と子のライブラリーバス」として継続され、東急鯱バスの協賛も得て、同年中は運行が続けられました。

翌年には、利用対象を区民一般に広げ、3世帯を1グループとする会員制に変更されましたが、運行経費を外部に依存していたため、同年11月26日をもって終了しました。

サービス

図書館の入館と利用は誰でも可能ですが、館外貸出には利用者登録が必要です。登録は、愛知県在住・在勤・在学者に限られます。

館外貸出

図書は14日間で6冊まで、紙芝居は3組、カセットテープ・CD・DVDは3点、紙芝居舞台は1台まで借りることができます。返却は、紙芝居舞台を除き、名古屋市図書館の各館で可能です。ただし、貸出点数は名古屋市図書館全館で共通して計算されます。

開館時間

火曜日～土曜日：9時30分～19時00分
日曜日・祝日：9時30分～17時00分

休館日

月曜日（祝日の場合は開館し、翌日休館）
毎月第3金曜日（祝日の場合は開館）
年末年始（12月29日～1月4日）

参考文献

名古屋市千種図書館 編『千種図書館20年のあゆみ』名古屋市千種図書館、1989年11月30日。

外部リンク

* 公式ウェブサイト

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