名古屋市立弥富小学校

名古屋市立弥富小学校の概要と歴史

名古屋市立弥富小学校は、愛知県名古屋市瑞穂区日向町に位置する公立の小学校です。2010年度時点で全校児童数は711人に達し、名古屋市内では最も多い児童数を誇っていました。弥富学区の人口は2020年4月時点で12,887人と、地域における教育機関としての重要性が伺えます。

校訓と教育目標

本校の校訓は「明るく・仲良く・正しく・強く」です。この価値観を基に、教育目標として「自他の良さを認め合い、仲間とともに助け合いながら、自主的に学び、粘り強く物事に取り組める子どもを育てる」ことを掲げています。

歴史的背景

名古屋市立弥富小学校の歴史は、1872年に遡ります。学制発布により、近代教育機関の設立が全国で進められましたが、当初の地域である瑞穂区では寺子屋を基に小学校が設立されました。最初に設立されたのは「愛知県第2中学区第17番小学正倫学校」で、これは1850年に開業された「十尋堂」という寺子屋が母体となっています。1872年には学制に基づいて正倫学校が設立され、その後1874年には教員が2名、男子生徒54名、女子生徒22名という記録が残されています。

1886年には小学校令の施行に伴い、愛知郡第24学区尋常小学校広路学校に統合され、その後も多くの改編を経て、1915年に弥富尋常小学校として独立しました。さらに、1941年には国民学校令により弥富国民学校へと改名されます。

近代の変遷

新学制が導入された1947年に名古屋市立弥富小学校と改称され、1954年には名古屋市立陽明小学校が分離します。1971年には名古屋市立中根小学校が独立し、1993年には創立120周年を迎えました。最近では、2014年に創立140周年を祝う記念式典を挙行し、地域に根ざした教育活動が継続していることが示されました。

通学区域

弥富小学校の通学区域には、瑞穂区の複数の地域が含まれています。具体的には、市丘町、茨木町、片坂町1丁目、釜塚町、軍水町1丁目の一部、下山町2丁目の一部などが挙げられます。さらに、弥富通の各丁目や師長町の一部なども通学圏に含まれており、広範囲にわたる地域から児童が通っています。設立当初の学区は愛知郡中根村と八事村の全域にわたり、地域の人口動態や学校の発展に合わせて通学区域も変遷してきました。

著名な出身者

弥富小学校からは、社会人野球選手の上野翔太郎や政治家の藤田和秀など、地域や社会で活躍する著名な人物も輩出されています。

まとめ

名古屋市立弥富小学校は、その長い歴史の中で地域密着型の教育を進めており、校訓と教育目標にはその精神が色濃く反映されています。これからも、多くの子どもたちがここで成長し、地域社会に貢献できる人材に育つことを期待されています。

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